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院内新聞

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2018年5月

脱水症に注意する季節

気象庁によると、2018年4~6月の気温は平年に比べ高くなる見込みです。
今年は春のうちから脱水対策が必要です。季節の変わり目は自律神経のバランスが崩れ、暑さに順応しにくい。今年のような急激な暑さは脱水を招きやすくなります。
脱水とは、体の中の水分と塩分などの電解質が不足した状態。体重の1~2%相当が減るとのどの渇きや尿量の減少がみられ、体重の3~9%分が減ると、全身の倦怠(けんたい)感や頭痛、めまい、血圧の低下などが起こります。脱水が怖いのは、血液の流れる量が減り、心筋梗塞や脳梗塞の原因になることです。特に注意が必要なのが高齢者。加齢により体液の貯蔵庫でもある筋肉量が減り、体に水分を蓄えにくくなる。腎臓の機能も落ち、体内に水分や電解質を留める力も低下します。高齢者は食べる量が減り、のどの乾きを感じにくくなるのに加え、頻尿や失禁を恐れて水分や電解質を十分に摂取しない傾向がある。
一方、乳幼児は大人に比べると多くの水分が必要だが、体重に比べて体表面が大きく、気づかぬうちに水分を失っています。発汗や腎臓の機能が十分に発達しておらず、脱水を起こしやすい。自分ではのどの渇きを訴えられない乳児の場合、機嫌が悪いといったサインを見逃さないことが大切です。 
脱水の最大の予防策は、こまめに水分と塩分をとること。発汗以外に呼気や皮膚から水分が出る不感蒸泄(せつ)は、成人で1日約500~900ml に上る。脱水というと暑い中での作業時に起きる症状というイメージがあるが、エアコンの効いた屋内でも起こります。特に高齢者は、喉が渇かなくても水分補給が必要です。水分補給のタイミングは、就寝や入浴、運動の前後と運動中、外出前や飲酒後です。
 効果的に水分と塩分を吸収するには、経口補水液(大塚製薬OS-1などでいわゆるスポーツドリンクとは違います!)が適しています。適度な塩分とその吸収を促す糖分がバランスよく含まれているからです。いわゆるスポーツドリンクは経口補水液に比べ、塩分が少なく糖分が多く、飲み過ぎないように。食事をしっかりとることも脱水予防につながる。通常、成人が1日に摂取する水分は約2.5リットルで、うち1リットルは食事から取っている。十分な水分を蓄えられる体にするため、適度な運動で筋肉をつけることも大切です。

正しい歩き方で健康寿命を延ばしましょう…股関節の役割

 股関節とは、太ももの付け根にある関節で、上半身と下半身をつなぐ、体の中で最も大きな関節だ。胴体と両脚をつなぐジョイント部分となっている股関節。立ち上がったり座ったりするときの動作の要となり、上体をまっすぐ立てるときの支点にもなっている。この股関節には我々の想像以上の負荷がかかっている。通常の歩行時には、体重の3~4.5倍、ジョギング時には体重の4~5倍、階段の上り下りには体重の6.2~8.7倍という負荷がかかります。ひざや腰の関節にかかる負荷よりも大きく、股関節はそれだけ、ダメージを受けやすい。
女性は妊娠中に大幅に体重が増加しやすく、さらに高齢出産の場合は加齢により股関節の軟骨を傷めるリスクが増える。子どもを抱きかかえる子育てによっても股関節には相当の負荷がかかる。このような理由から、女性は男性よりも変形性股関節症を発症しやすく、当院の患者の男女比率は『女性7:男性1』となっており、圧倒的に女性に多く発症します。股関節に負荷をかける最も大きな要因の一つは、肥満です。体重が重くなるほど股関節にかかる負荷が大きくなり、股関節を傷めやすい。運送業など、日常的に重いものを持ったり運んだりする仕事をしている人も、肥満と同じく股関節に負荷が蓄積されやすい。激しいスポーツもリスクを高める。
大事なのが、日々の歩き方だ。知らず知らずのうちに股関節に負担をかけるような歩き方をしてしまっている場合がある。正しい歩き方とは踵(かかと)から着地して歩くこと。この歩き方によって、足首やひざ関節が連動しながら着地の衝撃をうまく吸収し、股関節にかかる負荷や衝撃を最小限に減らすことができる。正しく股関節を支えるためには、股関節周囲の筋肉を鍛えることが重要です。
また、姿勢よく正しく歩行するためには体幹、上肢の筋力も重要になります。スクワット、腹筋運動、腕立て伏せの3つの筋トレは、誰でもなじみのある基本的なものです。スクワットは、下半身の筋肉を鍛えることによって股関節を安定化させ、足運びを軽くする。腹筋運動は体幹を鍛えることにつながる。腕立て伏せをすると、胸をしっかり広げて姿勢を正すのがスムーズになる。日々運動をして股関節を傷めないようにし、健康寿命を延ばしてください。

2018-05-11 11:01:20

2018年4月

難聴リスク、若者の耳に迫る 大音量ライブやイヤホン

耳鳴りや、音を大きく感じたら早く耳鼻科受診を
突然大きな音を聞いたり、長く大きな音に暴露されていると起こる音による外傷
いわゆる音響外傷です。耳鳴りや、音を大きく感じる聴覚過敏といった症状が出ます。
 今までは騒音下の環境で働く労働者に多く見られましたが、最近若い世代で難聴になる人が増加しています。かつてより、音楽ライブに積極的に足を運ぶ人が増え、イヤホンで必要以上の音量で音楽を聴くケースが目立つようになったからです。

音楽プレーヤー「1時間以内」を  世界保健機関(WHO)の資料

1日当たりの許容時間
100dB ドライヤー 15分
95dB バイク 47分
85dB 自転車 8時間
80dB 目覚まし時計 25時間

11億人の若者が将来、難聴になる危険がある――。WHOは15年、世界の中所得国以上で暮らす12~35歳のうち、およそ11億人が難聴になる危険があると発表しました。ライブや携帯音楽プレーヤーの増加、クラブなどの施設で大音量で音楽に接する機会が増えていることが理由です。ぴあ総研によると、音楽ライブは2015年、5万6042回で、5年前と比べ約7千回増。ライブへ行く人も4486万人と2千万人近く増えた。日ごろは、ツイッターなど対面しない形の交流サイト(SNS)に慣れ親しんでいる分、時には、同じ場所に集まって顔を合わせるライブなどが新鮮な交流手段として受けているようです。WHOは同年齢の半分近くが、携帯音楽プレーヤーやスマートフォンで日ごろから大音量で音楽を聞いていると指摘。ライブなどのイベントで耳の健康を害するほどの音量にさらされている若者も4割いるという。対策としてWHOは、音楽プレーヤーの使用を1日1時間以内にすることや、騒音が激しいところでは耳栓を使うことなどをすすめる。また、ドライヤーやバイク、自動車などの騒音を例に、1日に聞いてもいい許容基準を示し、注意を促しています。音響外傷は体調も影響するという。疲労や寝不足、アルコールをとった状態では耳へのダメージが大きい。体調を整えるのも予防策のひとつです。電車でイヤホンを使う際は、車内アナウンスが聞こえないほど音量を大きくするのは危険です。周りの音が大きくなれば音量も上げる。これを繰り返すと、音量の大きさに気付くことすらできないので注意必要です。

補聴器、使用率低迷の日本

 補聴器の品ぞろえが増えたことで、需要はじわりと伸びている。日本補聴器工業会によれば、補聴器の国内出荷台数は増加しているそうです。とはいえ、難聴者に対する補聴器の使用率で見ると、英国42%、ドイツ35%、米国30%に対し、日本は14%と低い。日本では補聴器を購入する際の補助金が少ないほか、販売員の公的資格が確立されていないことが関係しています。欧米では補聴器販売業者に公的資格制度があり、医師による診断を経て「オージオロジスト」などと呼ばれる有資格者が聴力検査や耳型採取などを手掛ける。日本では購入に医師の診断は必要なく、認定補聴器技能者と呼ばれる民間資格の保有者の配置も義務づけられていない。インターネットで購入したり、店頭で薦められるままに買ってしまい、「合わなかった」といって使わなくなることがよくあります。
 補聴器が普及するうえで課題となっているのが価格の高さです。日本での補聴器の普及価格帯は片耳あたり15万~20万円。高級品だと両耳で100万円かかる製品もある。日本では補聴器は保険適用にはならず、高度の難聴と診断された身体障害の認定を受けた人だけが支給されます。英国では国が指定する製品であれば、難聴の程度にかかわらず国から無償で提供を受けられる。今後は一律の基準で税控除が受けられるようにするなど、補助制度自体の改善も求められます。

2018-04-05 09:32:00

2018年3月

受動喫煙・・・加熱式たばこも注意

喫煙は発がん原因のトップで史上最大の人災です。国立がん研究センターが家庭や職場などでの受動喫煙がある人は、肺がんにかかるリスクが約1.3倍に高まると発表しました。同センターは、これまで受動喫煙による肺がんのリスク評価を「ほぼ確実」としてきましたが、今回の研究結果を受けて「確実」に引き上げました。「日本人のためのがん予防法」でも「他人のたばこの煙をできるだけ避ける」から「できるだけ」の表現を削り「煙を避ける」と修正しました。能動喫煙と肺がんの関連は、多くの研究によりリスク要因であることが明らかで、日本では肺がんによる死亡者のうち、男性で70%、女性で20%は喫煙が原因と考えられています。肺がん以外の多くのがんとの関連もはっきりしており、がん死亡者全体のうち、男性で40%、女性で5%は喫煙が原因と考えられています。しかし、受動喫煙については、能動喫煙より発がん作用が小さいため、これまで個々の調査では、対象者数が限られるなどの理由から確実なリスクとは断定できませんでした。今回、受動喫煙が肺がんのリスクを高めることが確実となりました。労働安全衛生法が改正され、昨年6月からすべての職場で受動喫煙防止対策をとることが「努力義務」となりました。しかし、国際的には、公共施設や飲食店など、市民が集う屋内の場では禁煙を義務づけるのが主流です。日本の受動喫煙対策は世界の中で最低レベルにあります。東京五輪を契機に屋内完全禁煙を実施する取り組みが始まりました。04年のアテネ五輪以降、五輪開催都市では罰則付きの法令を定めるなどの対応をとっています。東京都も20年が大きな転換点になることを期待します。今、新型たばこが急速に広がっています。紙に巻いた葉タバコを燃やす従来のたばことは異なるもので「非燃焼・加熱式たばこ」と「電子たばこ」に大別されます。
 非燃焼・加熱式たばこは葉タバコを加熱し、ニコチンを含むエアロゾル(浮遊性微粒子)を発生させて、吸引します。電子たばこは液体を加熱して気化させます。液体にはニコチンを含むものと含まないものがありますが、含む液体を加熱するタイプの電子たばこは、日本では医療機器として取り扱われるため、一般には流通していません。日本で普及し始めているのは非燃焼・加熱式たばこです。「アイコス」「プルームテック」「グロー」などがあります。20世紀後半、紙巻きたばこの害が明らかになり、種々の規制が設けられてきましたが、その規制に対応するように製品を進化させたのが新型たばこといえます。しかし、新型たばこでもヘロインやコカイン以上の依存性を持つニコチンの量はほぼ同じです。なお、ニコチンは葉を食べられないようにナス科の植物のタバコが作り出した毒です。確かに、一部の発がん物質については、新型たばこは通常のたばこより少ないことが分かっています。しかし、未知の成分もあり得ますし、個々の成分ではなく、混合物の吸入行為として全体的に評価する必要があります。体内で発生したがん細胞が発見できる大きさになるには20年といった長い時間が必要ですから、新型たばこの危険性を評価できるのはずっと先です。さらに、新型たばこの使用者の多くが以前から喫煙しているため、新型たばこそのものの影響を検証できるのは次の世代になってからになります。新型たばこは煙を出しませんから、煙からの受動喫煙はありません。しかし、人が吸い込んだ空気の3分の1程度はそのまま吐き出されます。喫煙者の吐いた息によって、発がん物質を含んだエアロゾルの「受動吸入」は間違いなく起こります。喫煙者が禁煙のつもりで代替品として使い、臭いが少ないために周りも容認する傾向もみられます。ますます禁煙が困難になります。困ったことです。

老化を食い止め、健康長生き! 最新アンチエイジング術
コーヒー・ココア・お茶…老化を食い止める飲み物は?

コーヒーに含まれるクロロゲン酸など、コーヒー・ココア・茶葉のポリフェノールの健康効果が注目されている。アンチエイジングを支える最も重要な働きが「抗酸化」。活性酸素や糖化産物の蓄積による酸化ストレスは、生活習慣病をはじめとする加齢性疾患を引き起こす最大の要因とされるからだ。 抗酸化成分として、いま世界的に注目されているのは植物に含まれるポリフェノール類。コーヒーのクロロゲン酸や、ココアのフラボノイド、茶葉のカテキンなどがその代表だ。これらを多くとる人ほど酸化ストレスと、その結果としての老化が抑えられることが分かってきた。例えば、コーヒー消費量と肌の色素沈着の関係を調べた日本の研究。コーヒーを多く飲む人ほどポリフェノール摂取量が多く、肌の色素沈着が少ないことが分かった。フラボノイド豊富なココアを毎日飲んでもらった韓国の研究では、肌の弾力やシワの改善に効果があった。
 緑茶やコーヒーが心血管病や脳卒中のリスク低下に役立つことも明らかになっている。コーヒーはメタボ発生リスクを57%、紅茶は49%それぞれ低下させることがイタリア人を対象にした研究で明らかになっています。

2018-03-07 12:34:54

2018年2月

チョコレートは健康に良い

チョコレートは健康に良い

フラバノールはポリフェノールの一種で、チョコレートやココアの主原料となるカカオ豆に豊富に含まれています。チョコレートには赤ワインより多くのフラバノールが含まれています。 フラバノール含有量の高いココアを摂取すると、一酸化窒素が増え、血管拡張(血圧低下)、血小板凝集抑制(抗動脈硬化)などにつながることが分かっています。
 また血圧は、フラバノール摂取により、平均、収縮期血圧、拡張期血圧の低下が認められました。脳卒中の死亡率、冠動脈疾患の死亡率、しいては全死因の死亡率のリスクが低減すると推定されています。フラバノールを少なくとも520mg、毎日摂取している高齢者は、認知能力の大幅な改善を示しました。つまり、フラバノールの摂取は認知機能を改善する可能性があるのです。かと言ってほとんどの市販のカカオ製品は、たくさん摂取すると、飽和脂肪酸や糖分により、カロリーの摂り過ぎになります。そして、カカオのプラスの効果を打ち消すほどの、体重増加や血糖の上昇を招きます。カカオ豆を加工したココアパウダーには約3.6%のフラバノールが含まれていますが、成分調整ココアをたっぷり使ったダークチョコレートのフラバノール含有率は、わずか約0.5%です。ミルクチョコレートやホワイトチョコレートには、フラバノールは低いか含まれていません。市販のダークチョコレート(74%ココア)40g摂取の2時間後に、血液中の抗酸化状態の大幅な改善が報告されています。これがチョコレート効果が出る一つの目安でしょうか。
 ちなみに、チョコレートに関する仮説としてもっと有名なものは、国別チョコレート消費量とノーベル賞受賞者数の関係性を調べた結果、摂取量の多い国が人口当たりのノーベル賞受賞者が多かったとの結果が出ています。受験生の夜食にもチョコレートは最適なのかもしれない。
 チョコレートとナッツは相性が良いのですが、2013年にスペインから報告された試験は、1日30gのナッツの摂取により心血管疾患を減少させることが分かった。その他にもナッツ摂取により心血管疾患発症が減少するという報告があります。しかし、心筋梗塞に対しては認められたが、脳卒中に対しては認められないようです。また、ナッツの種類による相違を検討したところ、心筋梗塞に対してはいずれのナッツも発症リスクの減少につながっており、脳卒中に対しては特にクルミが(3コホートの合計ではピーナツも)発症リスクの減少につながっていた。クルミと同様、ピーナツもよいようですが、ピーナツバターではそうした作用がないことが分かっています。ビターチョコレートとナッツの組み合わせは健康に良いようです。

抗インフルエンザ薬の予防的投与について

この冬もインフルエンザが猛威を振るっています。インフルエンザの予防にはシーズン前のワクチン接種が第一ですが、残念ながら、ワクチンを打っていても発症を完全に防げるわけではありません。 入学受験を間近に控えている、大事なプレゼンが迫っているなど、人生の中で「どうしても今だけはインフルエンザにかかりたくない!」という局面は訪れるもの。そんなときに同居する家族がインフルエンザにかかってしまったら、うつるリスクが極めて高くなります。 そうした緊急事態に検討したいのが抗インフルエンザ薬の予防投与です。
インフルエンザの治療に使われる抗インフルエンザ薬は4種類。そのうち、点滴薬のラピアクタを除いた3種類、すなわち、経口薬のタミフル、吸入薬のリレンザ、吸入薬のイナビルは、インフルエンザの予防に使うことが認められています。 抗インフルエンザ薬には、体の中でインフルエンザウイルスが増えるのを抑える作用があります。抗インフルエンザ薬を予防的に使っていると、インフルエンザウイルスに感染しても体の中でウイルスが増えにくくなるため、結果としてインフルエンザの発症を予防できるのです。
 タミフル、リレンザ、イナビルを予防に用いる場合は、いずれも原則として、治療に使う量の半分を、倍の期間使用します。使用期間は薬によって異なり、タミフルは7~10日間、リレンザは10日間、イナビルは1~2日間です。あくまで予防としての使用ですので、ワクチンと同様、公的医療保険は使えず自費診療の扱いとなります。発症を予防できるのは、服用している期間だけです(イナビルは服用開始から10日間)。では、高齢者ではなく、基礎疾患もないけれど、入試の直前に家族がインフルエンザにかかってしまった…など、上記の条件に当てはまらないケースの場合、予防投与は受けられないのでしょうか。
この場合は、薬剤の添付文書に記載されていない使い方(適応外処方)となるため、万一、重い副作用が起こっても「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはならず、補償が受けられないというデメリットがあります。また、抗インフルエンザ薬を使い過ぎると、薬への耐性を持ったウイルスが出現する恐れがあります。 このため、個別の事情をどう受け止め、適応外処方の可否を判断するかについては、医師によって考えが異なります。まずはかかりつけの医師に、事情を説明し、相談してください。
ところで、かぜ・インフルエンザ対策を行っている受験生は、対策に注意を払っていない受験生と比べ、第1志望校の合格率が高いという結果があります。薬に頼らず普段から手洗いやうがいなどの対策をしっかりと行いましょう。

2018-02-07 10:19:01

2018年1月

感染症予防に効果的な正しい手指の洗浄・消毒法

感染症予防に効果的な正しい手指の洗浄・消毒法

 インフルエンザや風邪が流行る時期。様々な予防法のなかでも、子どもから高齢者まで簡単に実践できるのが「手洗い」です。12月から2月にかけて風邪、インフルエンザやノロウイルスによる感染性胃腸炎など患者数が増えます。インフルエンザや風邪の主な感染経路は、くしゃみや咳(せき)による飛沫感染。一方で、ウイルスが付着した物に触れた手で目や鼻、口に触ることで間接的に感染する接触感染もあります。ノロウイルスも飛沫や接触で二次感染を起こします。
 接触感染の予防に欠かせないのが手洗いです。インフルエンザの感染リスクは、せっけんを使った手洗いを1日5回以上すると3割ほど減り、10回以上だと5割程度減るという報告もある。インフルエンザワクチンによる発症防止効果が4割前後といわれていますので外出の後や調理の前後、食事の前、トイレの使用後には手を洗う習慣をつけることが大切となります。加えて正しい洗い方をすることも肝心だ。親指や指先、小指側の側面などに洗い残しが多い。こうした部位もきちんと洗えるよう、洗い方の手順を覚えておこう。手を水でぬらしたあと、手のひらでせっけんをよく泡立てて全体をこする。続いて手の甲や指先、爪や指の間、親指、手首と小指側の側面の順に20~30秒かけて洗う。洗い終わったあとは流水でせっけんをよく洗い流し、手を拭く。「手や指の消毒用のアルコール液やジェル剤での消毒でも同等の効果がある」と話す。アルコール消毒液やジェル剤を使うときは、くぼませた手のひらに500円玉大の量を取り、指先をつけてよくなじませる。その後、手のひら側と手の甲側の全体、指の間、親指、手首と小指側の側面に広げて、すり込んでいく。ただし、ノロウイルスはアルコール消毒が効きにくい。身近に感染者がいるときは、手洗いの回数を増やすなど工夫しよう。

のどの老化と肺炎

かつて日本人の死亡原因は、第1位ががん、2位が心筋梗塞などの心臓疾患、そして3位は脳卒中などの脳血管性疾患だった。しかし、2011年以降、肺炎による死亡者が脳血管性疾患を抜いて第3位になり、その後も3位を維持している。
 だが、医療が進歩した現代社会でなぜ肺炎なのか?肺炎というと、“風邪のような症状がひどくなった感じ”の病気と思われがち。正直なところ、“不治の病”という印象は薄い。
肺炎による死亡者が増えている背景には、「誤嚥性肺炎」で命を落とす高齢者が増えていることがある。誤嚥(ごえん)とは、食べたものや唾液・胃液が食道ではなく気管や肺に入ってしまうこと。高齢になり、「飲み込み力」が落ちると、食べ物が入ってきたとき、適切に気管の入り口が閉じなくなり、誤嚥を起こしやすくなる。そして、誤嚥により食べ物などが肺や気管に侵入し、それがもとで肺に炎症が発生してしまう――これが「誤嚥性肺炎」だ。
 もちろん誤嚥したからといって、全員が誤嚥性肺炎になるわけではない。若い頃なら誤嚥をしても肺炎になることはほとんどないが、高齢者は免疫力・体力が低下しているため、肺炎に発展しやすい。つまり、「飲み込み力」の有無が、肺炎になるかならないかを大きく左右する重要な要因となっている。飲み込み力が衰えないようキープすることにより健康寿命を延ばす大きな因子となる。飲み込むときのタイミングのズレによって引き起こされるのがムセや咳き込みです。ムセや咳き込みは「のどの老化」が始まったサインです。放置すれば徐々に飲み込み力が落ち、誤嚥しやすくなります。誤嚥により、食べ物が気管や肺に入るのは、生命維持に関わります。
 最近では、シニア層の健康意識が高まり、足腰を鍛えるためにウォーキングやジョギングを行う人も着実に増えています。だが、飲み込み力は、全身の筋肉とともに衰えることについてはほとんど意識されていない。体力がない人は誤嚥しやすいのです。高齢者は歩くのがスローペースになったり、しゃべるスピードが遅くなったりするもの。それと同じような老化現象が、のどでも起こっていることを理解すべきです。高齢になると、のど仏の位置がのどの力が衰えるとともに徐々に下がっていきます。これがのどの目に見える老化現象の現れです。飲み込んだものを、空気は気管へ、飲食物は食道へと仕分けする分岐点となるのが喉頭(こうとう)で、のど仏あたりのことを指します。
老化現象を防止するには、よく話し、よく笑う、全身の運動を欠かさない、バランスよく食事をする、正しい姿勢でゆっくり食べることに心がけましょう。食事の際よくムセたり咳が出る症状のある方は耳鼻咽喉科で一度相談を受けるとよいと思います。

2018-01-11 10:36:43

2017年12月

ハエの研究から体内時計の仕組み解明…今年のノーベル賞

ハエの研究から体内時計の仕組み解明…今年のノーベル賞

2017年のノーベル生理学・医学賞は米ブランダイス大学名誉教授のジェフリー・ホール氏と同大教授のマイケル・ロスバッシュ氏、ロックフェラー大学副学長のマイケル・ヤング氏の3氏に贈られました。授賞理由は「概日リズムを制御する分子メカニズムの発見」。人を含む動物、植物など多くの生物の体内の生理現象には約24時間周期で繰り返される「概日リズム」があり、一般的に体内時計と呼ばれます。3氏はショウジョウバエを使った実験で、概日リズムを制御する遺伝子やたんぱく質の働きを明らかにしました。ホール氏とロスバッシュ氏は体内時計に関わる遺伝子の機能を解明。その遺伝子によって特定のたんぱく質が夜間に増え、昼間に分解されて減るという周期的な変動を見つけた。さらに、ヤング氏はたんぱく質の増減を調節する遺伝子を特定した。
 体内時計は私たちの睡眠や覚醒(寝つきや目覚め)のタイミングを決定する非常に大事なシステムです。単細胞のバクテリアから人間を含む動物や植物まで、生物には体内時計の機能が備わっており、地球の自転による昼夜のリズムに合わせ、約24時間周期で睡眠やホルモンの分泌など様々な生理現象を調節する。体内時計の存在は古くから知られていましたが、仕組みは謎に包まれていた。このリズムを作るのが時計遺伝子というものだったのです。
 時計遺伝子には数多くの種類が確認されています。時計遺伝子の中で最初に見つかったのが、今回受賞した3人が発見したPeriod(ピリオド)というものです。Periodは現在でも最も重要な時計遺伝子の1つです。さらにマイケル・ヤングはその後Timeless(タイムレス)という別の時計遺伝子も発見しています。ピリオドはタイムレスと対になって働く。Periodの発見以降に体内時計のメカニズム研究が爆発的に進展しました。
 時計遺伝子によって体内時計が保たれる仕組みはどのようなものでしょうか。遺伝子は生物に欠かせないタンパク質を合成するための設計図です。ピリオドによって作られるたんぱく質は夜に増え、昼に分解されて減る。たんぱく質の増減の周期が体内時計のリズムを刻むのです。
 さて、体内時計は1日当たり10分程度ずれます。これを日々24時間リズムに合わせる(同調させる)ために絶対的パワーを発揮しているのは「光」です。朝ごはんを食べたからといって体内時計が朝型になって早寝早起きが楽になるわけではないのです。毎日朝食を摂るように心がければそれまでよりも早起きをしなくてはならず、体内時計を朝型にする朝日をより多く浴びるようになる。
 24時間体制で勤務する事業所も多いが、体内時計は「夜に眠気が強くなる」、「昼に目が覚める」ように常に脳と体に働きかけている。したがって夜間時間帯に効率よく仕事をしようということ自体無理である。体内時計の調整にはかなり時間がかかること。夜勤時間帯に眠気もなく活発に仕事ができるようにするには丸々12時間近くも体内時計をずらす必要がある。夜勤に体内時計を合わせるには3週間程度を要するといわれている。どうすれば安全かつ効率的に夜勤を行えるのでしょうか。まず体内時計は日勤に合わせて固定し、夜勤時の眠気には仮眠やカフェインで対処する。夜勤中の仮眠は重要で、体内時計の時刻を安定化させる効果もある。ただし眠気がとれてもパフォーマンスも向上しているとは限りません。
 一方、睡眠時無呼吸症候群の人は寝ているときに呼吸が止まってしまう病気でよく寝たつもりなのに疲れが抜けない。たびたび呼吸が止まってしまうことで脳や身体に大きな負担がかかり、寝不足状態となる。すると、体内リズムが乱れ、生活習慣病をさらに悪化させてしまいます。
体内時計は睡眠や生活習慣病に関係することがわかっています。規則正しいい生活は朝の光を浴びることから始まります。体内時計に負担をかけない生活習慣を心がけましょう。

2017-12-05 11:26:40

2017年11月

加齢とともにゆっくり進行する難聴…認知症とも関係

加齢とともにゆっくり進行する難聴…認知症とも関係

職場の健康診断で行われる聴力検査は「選別聴力検査」というもので、自覚しにくい難聴のスクリーニング(拾い上げ)を目的としている。「オージオメーター」という機器とヘッドホンを用いて、低い周波数の1kHzの音と高い周波数の4kHzの音を聞き、聞こえたタイミングで正確に応答ボタンを押すことができれば、特に問題のない「所見なし」とされる。選別聴力検査はもともと、常に騒音にさらされている職場での聴覚管理を第一の目的として、定期的な実施が義務付けられたものです。そのため、騒音性難聴の初期で聞こえにくくなるといわれる4kHzの音が設定されています。一方、加齢に伴って起こる加齢性難聴は、8kHz以上の高音域から聞こえにくくなるため、ごく初期では職場健診で見つけるのは難しい。難聴の原因には耳垢がつまる耳垢栓塞(じこうせんそく)、鼓膜炎、急性・慢性中耳炎、滲出性(しんしゅつせい)中耳炎、騒音性難聴、加齢性難聴のほか、突発性難聴、メニエール病、聴神経腫瘍などが挙げられます。
 ただ、職場健診で見つかることが多いのは、医療機関を受診するような自覚症状がほとんどなく、ゆっくりと進行する難聴です。先述した騒音性難聴、加齢性難聴もこれに当たります。加齢性難聴には、主に3つの特徴があります。1つは、音は聞こえても、言葉が明瞭に聞き取れないこと。例えば、テレビの音は聞こえても、会話が聞き取りにくいため、ボリュームを大きくしていることを、家族などから指摘されるケースがあります。2つめは、高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病があると聞こえが悪化しやすい。3つめは、難聴のなりやすさには個人差があり、遺伝的な要素が関係する。
65歳以上の難聴人口は約1500万人と推計されている。難聴があると認知機能の衰えが進むことが分かってきました。難聴を引き起こすすべてのメカニズムはまだ解明されていません。しかし、難聴の危険因子として最も大きな原因と考えられているのが、騒音です。10代や20代の頃に、大きな音量で音楽などを日常的に聞いていると、60歳を過ぎてから加齢性難聴になるリスクは非常に高くなります。また、大音量に長時間さらされると40歳くらいで難聴が起こることもあります。怖いのは、聴力機能は一度壊れたら元には戻らないということです。スマートフォンの音楽を長時間イヤホンで音楽を聴く習慣のある方は要注意です。今後このような方が増加することが危惧されます。一方、補聴器を使って聴力を補えば認知機能が改善するかどうかは不明です。一方、家族のサポートで補聴器を使うことにより、コミュニケーションが取りやすくなり、認知症に伴う周辺症状が改善される場合もあります。

原因不明の体の痛み…線維筋痛症

米国の人気歌手、レディー・ガガさんが活動休止を発表し、「線維筋痛症と闘病中だ」と明かしました。線維筋痛症とは、全身の激しい痛みが特徴的な病気です。痛みは急に発症し、慢性化する。患者の痛みの訴えは「筋肉がひきつれるような」「骨が裂けるような」「全身をガラスの破片が巡っているような」などと表現され、重症な場合には、「痛みで失神してしまう」「布団が背中に当たるのが痛くて、1年も横になって眠れていない」「ものを飲み込むと喉が痛くて食事がとれない」といったケースもあるそうだ。骨格筋だけでなく、内臓なども含めて、深いレベルまで全身の筋肉がけいれんのようにひきつれるため、胃腸障害や月経困難症、排尿障害、血流不全など全身に不調をきたします。痛み以外にも、慢性的な疲労感、眠れない、しびれ、こわばり、口の渇き、頭痛、光がまぶしいなど多彩な症状が見られ、うつ病、強迫性障害など精神疾患の合併もあります。線維筋痛症の原因はまだはっきりとは解明されていないが、脳の痛みを感じるシステムに何らかの異常があるのではないかと考えられています。この疾患の発症には、最初の段階として、何らかの身体的外傷(手術、事故などの外傷、オーバーワークによる肉体的負荷など)や心的外傷(虐待やショックな体験によるトラウマなど)を負っていること。2つ目の段階が、過去の外傷からある程度経過した後に、新たな外傷やストレスが加わること。自分の体に負荷をかけ続ける行動パターンになりやすい「過剰な几帳面さ」「強迫性」「完璧性」といった気質の方が多いとされています。逆に言うとこの病気は活動性の低い人には起こりません。患者には共通して、厳しい世界で完全性を求めたり、運動などでも徹底的に鍛えるといった、完璧主義で活動性が高い一面があります。これらのことを念頭に一般的な鎮痛薬が効かない、といったことがあったら、早めに受診してください。診療科はリウマチ専門医がよいかと思います。

2017-11-08 09:40:00

2017年10月

良質な睡眠をとるために

良質な睡眠をとるために

 涼しくなり夜は寝やすい季節となりました。特にCPAP治療を受けている方はマスクがしやすくなり、継続するにはよい季節です。睡眠時無呼吸の方だけでなく、睡眠不足や質の低下は、肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めます。脂肪が燃焼しやすい、肥満や生活習慣病になりにくい体をつくるには、しっかり睡眠を取ることが必要です。大人の睡眠の場合には、寝はじめの3時間が最も深い睡眠になり、その期間に成長ホルモンが集中して分泌されるので、この時間帯は途中で目覚めることなく、深い眠りに入っていることが重要になります。
そのためには
① 寝る直前の「糖質」摂取は控える
ご飯やラーメン、パンやうどんといった糖質を多く含む食べ物を摂取すると血糖値が急上昇して、上がった血糖値を抑えようと大量のインスリンが分泌されます。インスリンが血中に多くあると、成長ホルモンの分泌が抑えられ、深く眠れないだけでなく体脂肪を蓄えやすい体をつくってしまいます。肉や魚、卵といった動物性たんぱく質に加え、豆類などの植物性たんぱく質は疲労の回復にも役立つ成長ホルモンをつくる材料となり、脂肪の分解を促すことにつながります。
② 夕方以降はカフェインの摂取を控える
覚醒作用のあるカフェインは、交感神経を刺激して気分を高揚させたり、集中力を高めたりする働きがあります。カフェインは摂取してから4~6時間は作用が持続するため、夕方以降に飲むと、夜の眠りに影響を及ぼします。
③ 寝酒を睡眠薬代わりに使わない
アルコールには睡眠導入作用があるため、お酒を飲むと眠くなります。しかし、体内に入ったアルコールは代謝の過程でアセトアルデヒドを生成します。このアセトアルデヒドは覚醒物質なので、睡眠途中で目が覚めたり、眠りが浅くなります。眠りの質を高めるなら寝酒をしないのが鉄則です。

入浴後に就寝する際、体の表面から熱が放射され、体の中心の温度である『深部体温』が下がります。人間の体は深部体温が下がるタイミングで眠くなるので、スムーズに深い眠りにつくことができます。入浴のタイミングは、就寝の1時間前。湯船の温度は、通年で38~40度とややぬるめに設定するのが良いです。熱すぎると、かえって体に負担をかける原因にもなります。
このほか、寝る直前まで、スマホやパソコンのディスプレーを見るのも熟眠を妨げる行為なので、習慣になっている人はやめましょう。スマホやパソコンのディスプレーから発せられるブルーライトの刺激を受けると、目の網膜を通じ、脳が「朝」と認識し、交感神経が刺激されて覚醒してしまうためです。

自律神経の乱れや睡眠不足と関係がある耳の病気

自律神経の乱れや睡眠不足と関係がある耳の病気

 ある日突然、回転性のめまい、激しい嘔吐などとともに、難聴や耳鳴り、耳詰まり感が起きる。この発作は数時間続く。内耳で内リンパ水腫が起きることが原因だが、詳しい機序は不明。治療を受けずにいると、再発を繰り返し、そのたびに症状が増悪し、聴力が低下します。
  耳の構造は複雑で機能も繊細なため、突発性難聴、低音部型難聴、メニエール病のいずれも詳しい発生機序は分かっていない。しかし、背景に寝不足、疲れ、ストレスがあるのは間違いない。これらが脳の自律神経の働きに影響を与え、発症に関わっていることが研究で明らかになってきました。難聴は耳の病気だが、もとをたどれば脳のトラブルといえます。疲れやストレスを感じると、自律神経は戦闘モードの交感神経が優位に。常にストレスを感じているとリラックスモードの副交感神経への切り替えがうまくいかず、交感神経の緊張が続いてしまう。それによって脳全体も興奮し、心臓の動悸が激しくなるなど臓器にも負荷をかけることになります。
  本来ならこれは異常な事態。しかし、ストレスが日常化している人にとってはこの異常が当たり前として恒常性を保とうとする。突発性難聴、低音部型難聴、メニエール病も、この無理によって引き起こされる。病気の改善には、適切な治療を受ける一方、心と体をリラックスに導くようにストレスを調節するなど、生活習慣の改善が重要です。
  最近、気圧の変化を察知する『気圧センサー』が内耳に存在することが分かった。それが自律神経、特に交感神経に影響を及ぼすことで痛み、めまいなどの症状が表れる。日ごろストレスで不眠になるなど自律神経が乱れやすい人は、気象病になりやすい。雨の前や台風が近づくとめまいがひどくなったり、耳鳴が起こりやすくなります。めまいの治療は起こった背景も考慮して治療する必要があります。

2017-10-05 10:38:16

2017年9月

基本的に時間がないときの眠気・疲れ対策・・・パワーナップ

基本的に時間がないときの眠気・疲れ対策・・・パワーナップ

 時間がないが疲れてたまらない時の休息法としてパワーナップは短時間で睡眠をとるのに非常に優れた方法です。短い休息であっても仕事の作業効率を少しは回復させることができます。パワーナップによって蓄積された疲労を回復させておくことで、時間が限られている状況下でも効率的に体力を回復させましょう。
 時間が足りないビジネスマンや学生の方は、時間がなくても疲労で落ちた作業効率を上げる効果的な方法と思います。仕事中でも15分から30分程度の時間なら何とか作れますし、同じ非効率でもパワーナップを行うか行わないかでは雲泥の差があるのです。仕事や勉強中に、疲労で脳のパフォーマンスが落ちて効率が悪くなったらパワーナップを行いましょう。パワーナップをするときは、ただ目を閉じてぼーっとするだけで構いません。眠れても眠れなくても大丈夫です。
ただし初めてから必ず30分以内に切り上げる!
 これだけ守っておけばかなり違ったことになるはずですが、眠り過ぎだけは本当に注意が必要です。寝過ごしてしまわないようにめざましか何かを用意して、できれば始める直前にカフェインを含んだものを摂取しましょう。このように事前にコーヒーや紅茶などを飲んでから行うパワーナップをカフェインナップと呼ぶらしいです。カフェインは目を覚ます作用があり、口に入れてから30分後くらいに効き始めるので、カフェインナップするとより楽に目を覚まして活動を再開することが出来ます。
 夕方以降のうたた寝を防ぐにも、“パワーナップ”と呼ばれる昼寝法が効果的。昼間にいったん疲労を解消することで、眠気のピークを就寝時間のタイミングに合わせていく。環境が許すならランチ後の眠気は我慢せず、積極的に実践してください。
 パワーナップと昼寝の違い・・・それは深い眠りに入るか入らないかです。
パワーナップは睡眠の効率が良いため、「深い眠りにあえて入らない」ことがポイントなのです。浅い睡眠状態で休息を取ることで効率的に疲労や睡眠を取ることができるからです。
 ではパワーナップを行うときにはどのようにすればよいのでしょうか? そのために大切なのは、何よりも深く眠りすぎないようにすることです。深く眠りすぎるとそれはただの仮眠になってしまい、場合によっては余計に疲労を感じてしまう逆効果なども生まれます。
そういった困った事態を防ぐためには、簡単なパワーナップを行う上でのルールを守るだけで良いのです。

パワーナップのポイント
● 時間を25分以上にしない
● 眠りが深くなり過ぎないよう横にならない(座って寝る)
● 自分を過信しない、ちゃんとアラームをセットする
● 正午から15時までの間に
睡眠を効率よくとるとうつ病などの心の病気もよくなります。

がん治療の民間療法とは

がん治療の民間療法とは

 小林麻央さんは、がんの標準治療を行わず、民間療法を受けられていたということが、6月29日に発売された週刊新潮に載せられました。手術や抗がん剤治療、放射線治療、ホルモン療法などを組み合わせて行う、いわば「がんの標準治療」をがんが見つかった段階ですぐに行わなかったそうだ。
 その理由については、謎ではあるが、噂では麻央さんは女性として乳房は残しておきたいという希望があったからなのではないかといわれています。また、週刊新潮では、麻央さんは民間療法である「気功療法」を受けられていたのではないかと言及していたが、それは夫である市川海老蔵さん経由で取り入れられたのではないかと言われている。他にも「水素水」や「温熱免疫療法」などの民間療法を受けていたという話もありますが、まったく根拠のない治療です。もちろん、標準医療を受けたからといって治らない人もいます。
 手術や、抗がん剤の副作用などを考えると、“副作用のない治療”を選びたくなるのは当然の心理。特に、女性にとって乳房を切るということに抵抗がないという人はいないはず。
ただ、がん細胞が発見されてからも「民間療法」を選択し続けていたのはなぜでしょう。セカンドオピニオン、サードオピニオンを早めにしておく重要性を感じた人は多いはずです。
 乳がんは、がんのなかでは比較的タチのよい部類に入ります。「全国がんセンター協議会」の集計データによると、乳がんの5年生存率は全体で92.9%です。ステージ2の患者だけでは95.2%、かなり進行したステージ3では79.5%です。膵臓(すいぞう)がんではステージ1でも40.5%ですから、乳がんがいかに治りやすいタイプであるかが分かります。
 標準治療とは簡単にいえば、現時点での「最善・最良の治療」のことです。標準治療は、がんのタイプや進行度をもとに、手術、放射線治療、薬物療法を適切に組み合わせて治療していくものです。がんの専門医が使う診療ガイドラインにも標準治療が優先して記載されています。
 乳がんでは、部分切除と放射線治療を組み合わせた「乳房温存療法」が標準治療の代表ですし、全摘が必要な場合でも再建手術を保険で受けることもできます。
 がんの治療は後悔のないよう、標準治療を選択することが基本です。

2017-09-06 11:13:00

2017年8月

マインドフルネス瞑想で「心の筋肉」を鍛える

マインドフルネス瞑想で「心の筋肉」を鍛える

最近耳にすることが多くなった「マインドフルネス」。
一体何のことかと思っている方も少なくないだろうが、簡単に言うと、マインドフルネスとは、瞑想の手法をベースにして「集中力」を高めたり、自分の気持ちをコントロールできるようにする、いわば“心の筋トレ” のこと。これを実践することで、集中力が高まり、ここぞというときにベストパフォーマンスを発揮できるようになったり、仕事を効率良く進められるようになる。さらにはストレスを除くのにマインドフルネスが注目されていて、先月の院内新聞に記載した長寿遺伝子のテロメアが伸びたという研究成果があります。
新しいアイデアの創造、ダイエット効果もあるといわれる。あのスティーブ・ジョブズが瞑想を実践していたことは有名な話です。さらにマインドフルネスは、ビジネス界だけでなくスポーツ界も導入。欧米のオリンピックチームで取り入れているところもある。
今世紀に入って、不安やストレスの軽減効果が科学的に実証されたことからさらに注目を浴びるようになりました。2013年には多くの被験者データを対象に分析がなされ、マインドフルネスは心理的な問題、特に不安、うつ、ストレスの減少に効果があるという研究が報告されています。

では具体的にはどのようなことをするのでしょうか。
日本マインドフルネス学会によると、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、 評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」と定義されています。
簡単にいえば “今を大切にする” ということです。私たち人間は、過去の嫌な出来事を思い出して病気になったり、まだ分からない未来のことを思い煩っては病気になったりするもの。ストレスをわざわざ自分でためてしまうわけです。幸せに生きるには、そうした過去や未来のしがらみから離れることが大切です。私たちは、たとえば仕事上の問題で悩ましい時期が続いていても、好きな趣味に没頭している間は、そんな悩みも忘れてしまう。それと同じように、私たちの注意を今の時点に集中させることができれば、過去の失敗も未来への不安も浮かんでこなくなります。 今、成果を出すべきことがあったときに、余計なことを考えず、今ここにうまく注意を戻すことができたなら、そんな素晴らしいことはない。そして、それを実現に近づけてくれる手法がマインドフルネスなのです。
マインドフルネスを実践する方法はいろいろありますが、そのなかでも実践しやすいのが「呼吸瞑想」です。時間があるときに1日5~10分行うだけでもよいのです。呼吸瞑想は、「自分の呼吸に意識的に注意を集中する」瞑想の方法です。

【呼吸瞑想の方法】
① 背筋を伸ばしてイスに座る。
  足を肩幅に開き、肩の力を抜く。
② 視線を斜め前に落とす、または目を閉じる。
③ 自然に呼吸し、注意を呼吸に向ける。
  いわゆる呼吸法をする必要はなく自然に呼吸し、息を吸ったときに、お腹の皮が上がって、
  皮膚が少し引っ張られる感覚を感じる。吐いたときにそれが緩む感覚を感じる。
  (そこにある感覚を味わう感じ)。
④ 注意がそれたことに気づいたら、何に注意がそれたのかをそっと心にメモして、
  注意をまた呼吸に戻す。
(※ ①~④を最初のうちは5~10分ほど繰り返す)

呼吸に意識を集中しているつもりなのに、やがて仕事や家族のことなど、さまざまな雑念が湧いてくるだろう。そのたびに、呼吸に意識を戻すのです。
マインドフルネス瞑想を1回やったからといって、すぐに結果が出ません。筋トレと同じく継続が大切です。マインドフルネス瞑想は1回に45分間ほど続けるのが理想的だが、まずは時間のあるときに5分でも10分でも行ってみてください。大きなストレスに身を置いている人ほど、効果を感じるそうです。
最近では、マインドフルネスを体験できる各種イベントが各地で開催されているほか、マインドフルネス瞑想をサポートするスマートフォンのアプリもあります。興味がある人はそういったものを活用してみてください。

2017-08-04 10:07:14

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