稲上耳鼻咽喉科・気管食道科クリニックサイトはこちら

舌がん/咽頭がん/喉頭がん/甲状腺腫瘍 のご案内

 

左のQRコードを読み込んでいただくと、携帯サイトがご覧いただけます。

2015年

  • 件 (全件)
  • 1

2015年10月

そのめまい、何の病気? 手足や耳の症状もチェック

手足や耳の症状もチェック ふわふわとした感覚になったり、目の前の景色がぐるぐる回って見えたり……。突然のめまいに、不快感と不安感でうろたえる人は多い。めまいの原因は耳の器官異常だけでなく、心因性のものや不整脈といった循環器系の疾患、更年期障害など多岐にわたる。朝、布団の中で目を開けた瞬間、目の前の景色がぐるぐる回っていた。遊園地のアトラクションに乗っているかのように、天井が左右に動き目を開けていられない。と言うことが突然起こってきます。めまいの原因となる病気は様々で、判断のもとになるのはめまい以外の症状です。めまいが激しいと本人も周囲の人も慌てしまいます。そこで、まずはめまいが起きたらめまい以外の症状をチェックと覚えておくとよいだろう。

チェックすべき主な症状は次の4点です。
(1)手足のまひやしびれがあるか
(2)スムーズに話せないか
(3)激しい頭痛はあるか
(4)意識ははっきりしていないか。

一つでも当てはまると脳内出血や脳梗塞など脳の病気が原因の可能性が高く、すぐに救急車で病院に行くべき症状です。ろれつが回らなくなったり、ものが二重に見えたりするなどの兆候があれば速やかに脳外科や神経内科を受診すべきです。手足のまひや意識障害などの問題がない場合、次にチェックするのは耳の症状です。耳鳴り、音がよく聞こえない、耳が詰まった感じがある場合、突発性難聴、メニエール病といった耳の疾患が原因の可能性がある。こうした病気の場合、聴力低下の可能性もあるため「早めに耳鼻咽喉科で詳しい検査を受けてください。

脳が原因でもなく、耳の症状もないが、ぐるぐる回るめまいを感じる……。実はこれが「良性発作性頭位めまい」という症状です。特徴は頭をある向きに動かした時にめまいが起きること。起床時が多いほか、美容院のシャンプー台で発症する人もいる。犯人は耳の中にある「耳石」。耳の中には三半規管と耳石器があり、三半規管で頭の回転を察知し、耳石器で加速を感じる。普段は耳石器の中にある耳石がはがれて三半規管に入り、三半規管の中にあるリンパ液をかき回す結果、実際の動き以上に回転しているという誤った信号が脳に送られ、回転するめまいが起きる。

耳石がはがれ落ちる原因ははっきりしていないが、患者は中高年以上が多く、女性の割合が高い。運動不足なども原因とされている。デスクワークのほか、ゲームやスマホを同じ姿勢で長時間続けてもおきる。引きこもっていたり、寝たきりの高齢者にも目立つ。運動が不足し、動かないために代謝が進まず、代謝ではがれた耳石器の一部が外部に出されずに三半規管に移って発症すると言われています。

女性のめまい患者が増えている」という。メニエール病でみると、70年代は男女ほぼ同数だったが、80年代以降は女性が上回るように。「女性の社会進出で職場での人間関係などの悩みが増えたことが影響していると言われています。

めまいが起きると「じっとしていなければ」と考えがちだが、実は良性発作性頭位めまいの場合はつらくない範囲で頭を動かす体操が有効です。耳石は炭酸カルシウムが主成分で、リンパ液の中で動かすことで少しずつ溶けて消滅する。めまいが起きてもすぐ対応できる体づくりにも役立つ。体操をするのは、激しいめまいが治まってから。布団などに横になり、頭を左右や前後に動かす。左右の場合は、体ごと寝返りをうつといい。最初は数十秒ずつゆっくりと動き、次第に動きを少しずつ速める。メニエール病の予防策は確立されていないが、適度な運動でストレスを発散することが効果がある。
さらに、ホルモンバランスを良くするため、1日約2リットルの水を摂取すると効果がある。ただし、こうした体操もまずは耳鼻咽喉科を受診して正確な診断を受けてからにしてください。
めまいを引き起こす原因となる病気は他にもたくさんあり、全く別の治療が必要なことも多いのです良性発作性頭位めまいの経験者が口をそろえるのは「目が回って、病院に行くこともできなかった」ということ。ところが「めまいの最中の目の動き(眼振)を診ないと正確な診断ができない。一つ目は頭を動かすとめまいが起こるかどうか。頭を動かさなくても目が回る場合は、耳の奥の内耳にある器官が障害を受ける前庭神経炎のほか、突発性難聴やメニエール病などを疑う。めまいの持続時間も重要な判断基準。
1回のめまいが長時間続く場合は良性発作性頭位めまいではない。その他の症状の有無も忘れずに確認しよう。


  

2015-10-08 14:48:17

2015年9月

突然襲う大人ぜんそくにご注意

突然襲う大人ぜんそくにご注意 ぜんそくとは、気管支が炎症を起こし、空気の通り道である気道が狭くなったり、
痰でつまりやすくなったりする病気のこと。その結果、気管支が過敏になり、
話をしようとしたり、運動したりしようとするときにせき込んでしまったり、胸が苦しくなったりする。
  せきのために、仕事に集中できなかったり、夜ぐっすり眠れなかったりすることも。また、季節の変わり目や湿度の高い梅雨時、気圧が低い台風のときなどに悪化する傾向がある。ぜんそくが重症化すると気道内部が腫れあがったり、痰がつまったりして空気が吸えなくなる発作を起こすことがある。2010年に2万人規模で行われた調査でも、ぜんそく患者のおよそ3分の2に花粉症などのアレルギー性鼻炎の症状があり、逆にアレルギー性鼻炎の患者の3分の1にはぜんそく症状があるという結果が出ています。
  花粉症は上気道のアレルギー性疾患、ぜんそくの7割はアレルギー性で下気道の疾患です。上下の気道ですから、つながっています。ぜんそくの人が花粉症の時期に重症化したり、鼻炎のある人がぜんそくになると悪化しやすくなるのはよくあることです。

【セルフチェックリスト】一つでも当てはまれば、大人ぜんそくの可能性が潜んでいます。
□ 子供の頃小児ぜんそくだった
□ 花粉症やアトピー性皮膚炎など別のアレルギーがある
□ 家族にぜんそくの人がいる
□ 風邪を引くと治った後にせきだけが残る
□ 少し運動するとせき込んだり、息が苦しくなったりする
□ 季節の変わり目や寒暖の差が激しいときに症状が出る
□ 梅雨や台風のときなど天気が悪いと症状が出る
□ 仕事などでストレスが強いときにせきが止まらなくなる
□ 煙草の煙やクーラーからの冷たい風などの刺激で悪化する
□ 換気の悪いほこりっぽい部屋など特定の場所で症状が出る

「せきぜんそく」といって、気管支に軽い炎症が起きている場合もあります。これは『ぜんそく予備軍』と呼んでもいいもの。この段階でちゃんと治療をしないとぜんそくに移行しやすい。せきぜんそくのせきも、気道に炎症が生じて起きる。夜間から明け方に悪化することが多い。喘鳴や呼吸困難になったりすることはないが、就寝後にせき込んで、しばしば目を覚ますなどぜんそくとの共通点があります。夜間にせきがひどくなるのは、昼間に活発に働いている交感神経の活動が、夜になると弱まり、逆に副交感神経の働きが強くなって、気道を締め付けるからだ。枕など寝具についたダニなどのアレルゲンがせきを誘発することもあるとみられる。せきぜんそくの疑いがあるのは、風邪が治ったと思ったのに、せきだけ続くときです。春や梅雨どき、秋になると決まって空ぜきが続く人も要注意だ。花粉や黄砂、ハウスダストなどによるアレルギー反応で気道に炎症が起き、せきがでやすくなっているからです。 
  

環境を整えるセルフケア

環境を整えるセルフケア できるだけぜんそくにならないように、またぜんそくになっても症状を軽減するには、まず筆頭は禁煙です。煙草は気道を過敏にし、薬の効きも悪くするため、症状が重くなりやすい。次に風邪などの感染症にかからないようする。感染症をきっかけに気管支の炎症が悪化する人が多い。睡眠、バランスのいい食事。それから積極的に運動して体力をつけたい。せきはかなり体力を消耗します。せきが続くとろっ骨を傷つけたり筋肉痛になったりします。小さい子供は咳の出た翌日に熱を出したりします。大人のぜんそくの悪化要因には、ストレス、過労なども挙げられている。働く女性は要注意だ。
 また、成人ぜんそくの約7割がカビ、ハウスダスト、ダニなどのアレルギーと関係があるとみられている。自宅や会社、営業車の中など、長時間過ごす空間では掃除と換気を徹底し、アレルギーの原因物質を排除しておきたい。
ぜんそくはしっかりコントロールができていれば怖い病気ではない。
発作を起こさないように、まずは受診してせきの原因を調べてください。

2015-09-04 12:24:56

2015年8月

天気の変化で不調…気象病

天気の変化で不調…気象病
 気象病にはうつやイライラ、肩こり、めまいなど、「不定愁訴」と呼ばれるものが多い。その中で、片頭痛、関節痛、治ったはずの古傷が痛むなど、痛みを伴うものを「天気痛」と呼びます。気象病の引き金は気圧、気温、湿度の変化など。特に影響が大きいのが気圧の低下です。関節痛などを持つ人に減圧室で過ごしてもらうと、痛みが増すことが確認されています。日ごろストレスで不眠になるなど自律神経が乱れやすい人は、気象病になりやすい。原因不明の痛みは天気痛の可能性があります。低気圧と高気圧が交互に通過する梅雨どきや台風シーズンなどは、気象病が出やすい季節です。代表的症状のめまい、頭痛、関節痛です。低気圧が近づくとぼんやりしたり、ふらついたりする症状には内耳が関係している。
気圧が変化すると、内耳の内リンパ液と外リンパ液の間に波のズレが生じる。それによって、脳は“体のバランスが崩れた”というサインをキャッチするが、実際には体のバランスは崩れていないため、目からの情報と内耳からの情報に食い違いが起きる。結果、脳が混乱して自律神経が乱れ、交感神経が興奮。内耳の血流が低下し、それによってめまいが起きる。
片頭痛も高気温と低気圧に関連しています。これはアメリカからの研究発表ですが、Neurologyという大変有名な雑誌にのっています。その内容は医療機関受診前24時間の気温で5℃上昇すると頭痛のリスクが7.5%上昇する。受診前48-72時間前の低気圧も頭痛のリスクを上昇する、という報告がなされています。気温・湿度・気圧によって片頭痛発作がおこしやすいことを医者ならびに片頭痛患者さんは経験的に知っているわけですが、それが科学的に証明されました。
気象病の予防には、気象の変化に負けない体作りをすることが大切です。日頃から規則正しい生活をこころがけ、十分な睡眠や正しい食生活、適度な運動などを心がけて、強い体を作ってください。
  

長く続く咳の患者が増えています

長く続く咳の患者が増えています 夜になるとせき込んで眠れない日が続き不安になる人が増えている。ひょっとすると「せきぜんそく」と呼ぶ聞き慣れない病気かもしれない。治療を受けないと、本格的なぜんそくに進む可能性があるので、早めに専門医を受診し、治療を受けることが大切だ。花粉症などアレルギー患者が増えていることも、せきぜんそくの増加につながっています。せきぜんそくの人には、小児ぜんそくだった人も含まれます。小児ぜんそくの約4~7割はよくなるが、2~3割程度がぜんそくを再発するとされています。せきぜんそくにかかるのは平均すると40~50歳代が多いが、70歳以上の高齢者を含めすべての年齢層で発症する。
通常のぜんそくは空気の通り道である気道に炎症が起きて狭くなり、呼吸をするときにヒューヒュー、ゼーゼーという喘鳴(ぜんめい)と呼ばれる音が出たり、呼吸困難になったりする。
せきぜんそくのせきも、気道に炎症が生じて起きる。夜間から明け方に悪化することが多い。喘鳴や呼吸困難になったりすることはないが、就寝後にせき込んで、しばしば目を覚ますなどぜんそくとの共通点もあります。
夜間にせきがひどくなるのは、昼間に活発に働いている交感神経の活動が、夜になると弱まり、逆に副交感神経の働きが強くなって、気道を締め付け、刺激を受けてせきが出やすくなるという。枕など寝具についたダニなどのアレルゲンもせきを誘発しています。
せきぜんそくの疑いがあるのは、風邪が治ったと思ったのに、せきだけ続くときです。春や梅雨どき、秋になると決まって空ぜきが続く人も要注意だ。花粉や黄砂、ハウスダストなどによるアレルギー反応で気道に炎症が起き、せきがでやすくなっているのです。
せきは1~2カ月以上続くことが珍しくない。空ぜきの場合が多いが、たんが出るときもあるという。しばしば風邪や気管支炎などと見過ごされる。胸部X線写真を撮っても、異常はみつかりません。
治療には主に慢性的な気道の炎症を改善する抗アレルギー薬「ロイコトリエン受容体拮抗薬」が有効でよく使われます。これでも治まらない時にはステロイド吸入薬と気管支拡張薬(ベータ刺激薬)の配合剤を使います。薬剤にもよるが、1~2週間で症状が改善することが多い。治療しないと悪化して3割くらいは本格的なぜんそくに移行する。
また最近は食事の西洋化などで胃食道逆流症の人が増えており、それに伴い空ぜきに悩む人も多い。胃食道逆流症の人は昼間、特に食後にせきが出やすくなる。せきぜんそくと胃食道逆流症を併発している人もおり、両方の治療が必要なケースもあります。2~3週間にわたってせきが続く病気にはせきぜんそくのほか、花粉症などに合併することが多いアトピー咳嗽(がいそう)、蓄膿(ちくのう)症とも呼ばれる副鼻腔(びくう)炎に伴うせき、慢性気管支炎、百日ぜき、肺がん、肺結核などがある。高血圧や心臓病の治療薬であるアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬を服用していると副作用でせきが続くこともあります。肺がんや肺結核は胸部X線写真で異常が認められるため検査で判別可能です。

2015-08-10 09:52:54

2015年7月

一滴の血液で がん診断

一滴の血液で がん診断  1滴の血液や尿、唾液から、何種類ものがんを超早期の段階で診断するという開発プロジェクトが進行中です。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が国立がん研究センターや東レ、東芝など9機関と共同で実施している「体液中マイクロRNA測定技術基盤開発」プロジェクトです。 このプロジェクトでは、1回(1滴)の採血で10種類以上のがんを早期診断できる技術を、2018年度末までに開発することを目指しています。2015年夏には早くも、乳がんと大腸がんの早期診断の試みを始めるそうです。 同プロジェクトの研究開発責任者を務めるのは国立がん研究センター研究所 分子標的研究グループ 分子細胞治療研究分野長の落谷孝広氏です。

がんの増悪にかかわる物質として着目しているのが「エクソソーム(exosome)」という粒子です。さまざまな細胞が分泌し放出する粒子で、細胞間の情報伝達などに関わっています。「エクソソーム」自体の発見は今から30年ほど前にさかのぼりますが、発見当初は細胞の不要物的な存在としか認知されず、その機能や存在意義などは長い間、不明でした。ところが、2008年にエクソソーム内に「マイクロRNA」と呼ばれる物質が内包されて他の細胞へと受け渡されている可能性が示されるや否や、ここ数年の間に関連研究が一気に加速し、今日に至っています。最近明らかになってきたのは、がん細胞が「エクソソームを自らの分身とし、この粒子を操ることで悪性を発現している」という事実です。がん細胞はエクソソームを通じて、周囲の正常細胞などをあざむき、わなにかけ、時には味方に引き入れる。これによって、増悪や転移を引き起こしているという。
「マイクロRNA」は20個前後の少数の塩基(遺伝子の構成物質)から成るRNA(リボ核酸)で、人間の体内には2578種類が存在します。マイクロRNAは小さいが力持ち。1つのマイクロRNAが多くの分子を制御できます。例えば、特定のマイクロRNAをがん細胞に注入すると細胞の性質が劇的に変化することが分かっており、肝臓がんの細胞ではマイクロRNAを注入することで細胞が正常化する現象が観察されています。逆に、がん細胞が特定のマイクロRNAの機能を下げることで悪性度を増していることも明らかになってきました。

こうした驚くべき性質から、がんのメカニズムを解明、それを診断・治療法の開発に重要な物質とわかってきました。マイクロRNAに起こる異常ががんの本質であり、マイクロRNAの種類で、どのようながんかが分かる。それゆえにがん制圧に利用できる可能性があるのです。マイクロRNA、そしてその“箱舟”のように機能するエクソソームが、がんの増悪や転移に深く関わっているが明らかになりつつあります。  
エクソソームを介した細胞間相互作用 がん組織は一様でなく、通常のがん細胞のほか、“親玉”とされるがん幹細胞や正常な細胞など、さまざまな細胞から成る。これらの細胞は互いに多くの情報をやり取りしており、エクソソームはこれに深く関わる。逆に言えば、エクソソームの分泌を止めることでがんの転移を抑えられる可能性があります。マウスを使った卵巣がんの実験では、がん細胞によるエクソソームの分泌を止めることで転移を抑えることができたという研究があります。がん細胞の増殖を抑える働きを持つマイクロRNAも既に見つかっています。
乳がんでは治療後10~20年といった歳月を経て再発するケースがしばしば見られるが、ここにもエクソソームが関与している可能性が指摘されています。こうした晩期再発では再発までの間、乳がん細胞は骨髄の中で長く“休眠状態”にある。実は最近、正常細胞が分泌するエクソソームを乳がん細胞が横取りし、これによって骨髄中で休眠状態を保ち、生存していることが分かってきました。
さらに、がんの脳転移との関係も明らかになりつつあります。脳は異物の侵入を防ぐ血管脳関門(blood brain barrier:BBB)と呼ばれる機構を備えるが、がん細胞がエクソソームを制御してBBB(の関門)を開けるということがわかってきました。
癌の種類によってエクソソームによって運ばれる特定のマイクロRNAが大きな役割を果たす。例えばある研究では、乳がんの脳転移例のほぼ全例にマイクロRNA-181cの発現が見られることがわかりました。エクソソームは、血液のほか、尿や唾液など、さまざまな体液に含まれる。つまり、ごく微量の体液から、エクソソームに含まれるマイクロRNAをマーカーとして、さまざまな種類のがんを一度に診断できるということです。落谷氏が研究開発責任者を務めるNEDOプロジェクトは、まさにここに着目した取り組みです。がんの診断だけでなく、その結果に基づく創薬や個別化治療にもつなげることができる。 現状で解析が最も先行しているのは、乳がんです。マイクロRNAを利用して99%以上の感度と特異度で乳がんを診断でき、直径3mmの乳がんも診断できたという。また尿に含まれるエクソソームを使って、膀胱がんを検出できる可能性が示唆されています。 マイクロRNAとその箱舟であるエクソソームに関する研究は近い将来、がん医療に大きな変革をもたらしそうだ。

2015-08-07 18:50:52

2015年6月

がん検診で「異常なし」の落とし穴 一度の徹底検査より、毎年の受診を

がん検診で「異常なし」の落とし穴 一度の徹底検査より、毎年の受診をがん検診を1度受けて「異常なし」の判定が出ると、ほとんどの人は安心してしまい、 その後ずっと「大丈夫」だと思って放ってしまいます。ところが数年後、何かのきっかけでがんが発見され、かなり進行していたというケースがあります。がんはわずか1~2年の間に、発病して進行し、場合によっては治癒が難しい状況に陥る厄介な疾患です。つまり、がん検診を1度だけ受けても不十分で、定期的に受けることが欠かせないのです。

まれにがんが「存在するものの発見できなかった」というケースもあります。一例を挙げると、大腸がんの検診でよく行われている「便潜血反応検査」は、必ずしも万能だとは言い切れません。現状では、がんが「陽性」であるにもかかわらず、そのうちの13%程度は「陰性」と判定されるのです。 こうしたことを防ぐためにも、毎年、がん検診を受ける。そうすれば、がんが進行性のものであったとしても、手遅れになるような事態を防ぐ可能性が高められるのです。まずは第一に、罹患率が高いがん「大腸がん」「肺がん」「胃がん」、さらに女性であれば、「乳がん」「子宮がん」も加える。これらの検査については優先して受診しましょう。自治体が実施しているがん検診を利用すれば、費用を抑えて定期的に受診できるメリットもあります。 多くの人にとって、がん検診は決して進んで受けたくなるようなものではありません。「受けるのが面倒」「時間がない」「費用がかかる」、そして「検査の結果を知るのが怖い」、そんな気持ちになってしまうのは無理もないことです。ですが、今受けなければ後々に悔やむことになることも少なくありません。がんになったときに、当人に最も精神的なダメージを与えるのが、「どうしてあの時、検診を受けなかったのだろうか」との後悔の念です。そして、すべての気持ちが後ろ向きになってしまうことです。こうなると治る可能性が高いがんですら、低くなってしまうこともある。男性なら40歳から、女性であれば30代後半からが、がん検診を受け始めたらよいでしょう。自分の周りのことを考えて、年に1回、がん検診を受けることをお勧めします。
  

本格焼酎に、血管を詰まらせる原因となる「血栓」を溶解する効果

本格焼酎に、血管を詰まらせる原因となる「血栓」を溶解する効果 高血圧、脂質異常症といった生活習慣病は、日々酒を飲む左党にとって、非常に気になるもの。アルコールは中性脂肪を増加させるとされ、高血圧との関連も指摘されています。加齢につれ、血管も老化するのと同時に、血液にも変化がみられるようになる。いわゆる“血液ドロドロ”と呼ばれる状態で、この原因には脂質や糖質に偏った食生活、定期的な運動の不足、ストレス過多などが挙げられる。左党の場合、食生活に関しては、おつまみも要注意となります。さまざまなお酒の中で焼酎と泡盛に血栓の溶解に関わる酵素の分泌、活性を促す効果があることが実験でわかりました。『酒を飲まない人』と『本格焼酎』『泡盛』を飲んだ人で比べると、血栓の溶解に関わる酵素は、実に倍近くになっていました。この酵素活性を促すのに最適だとされる量は、純アルコールに換算して1日に30ml程度、本格焼酎で言えば、120ml程度ということがわかっています。本格焼酎にはHDL(善玉コレステロール)を増やす効果もある。HDLはLDL(悪玉コレステロール)を血管壁でとらえて肝臓へ運ぶ役割を担うことで、心筋梗塞や動脈硬化のリスクを下げます。加えて本格焼酎は糖質もゼロ。肥満を気にする人にとって、これほど最適なアルコール飲料といえます。あくまでも少量での効果であることを忘れずに。

ダイエット飲料で糖尿病リスクが高まる  人工甘味料の“謎”

ダイエット飲料で糖尿病リスクが高まる  人工甘味料の“謎” 減量や血糖値をコントロールするために、カロリーゼロの人工甘味料を利用されている方は多いでしょう。人工甘味料を利用して糖分やカロリーの摂取量を調整しているはずなのに、思うように減量できない、血糖値コントロールができないという悩みを抱えている人は、世界中にたくさんいるのです。米国テキサス大学の研究者らは、2009年に、6,814人の成人を対象に、8年間の大規模な追跡調査を実施。ダイエット炭酸飲料毎日を飲んだ人の36%にメタボリック症候群のリスクがあること、67%に2型糖尿病のリスクがあることを報告しました。日本からも、2013年、富山県の工場で働く2,037人の男性(平均年齢46.2歳)を7年間追跡調査した結果が報告され、ダイエット炭酸飲料を週に1本以上飲む男性は、めったに飲まない男性に比べ、2型糖尿病を発症するリスクが1.7倍になったとしています。疫学調査では、発症に至る詳しいメカニズムがわかっていません。そこで現在、多くの科学者がこの謎解きに挑戦しています。一番古い人工甘味料のサッカリンが誕生してから、約135年。アスパルテームが日本で、食品添加物として指定されたのが、今から約30年前です。砂糖は、紀元前8000~1500年、南太平洋の島々の人たちは、砂糖の原料となるサトウキビを生産していたようです。それに比べると、人工甘味料の歴史は浅く、私たち人間の体のシステムにとっては新しい化学物質です。今後の研究で、さらにその影響が明らかになることと期待します。

2015-08-06 14:19:58

コメント(0)

2015年5月

PM2.5が肌老化の原因に

PM2.5が肌老化の原因に 健康への影響が懸念されるPM2.5。春は特に影響が大きい。吸い込んだときに肺のフィルターを通過して奥まで達しやすくなります。肺に刺激を与え、ぜんそくや気管支炎の原因になります。大気汚染微小粒子の問題は世界的にも関心が高く、研究が進んでいます。
  シミやシワ、たるみなど肌老化の原因の8割近くは、紫外線や喫煙、環境ストレスなど外的な要因──。こうした研究成果が知れ渡り、特に「紫外線を防ぐ」ことは今や美容の常識。今、皮膚科医が注目しているのはPM10(=10マイクロメートル)以下の微小な大気汚染物質による肌への悪影響。地上に到達する粒子状物質(PM)は、極めて小さな粒子と小さな液体の複合体。PMの大きさは汚染物質が皮膚に浸透する速度と影響度に直接関係する。PM2.5は私たちの毛穴の約20分の1以下。現在では世界人口の80%がPM2.5にさらされているというから深刻だ。肌表面に付着した微小汚染物質は、肌内部のたんぱく質やバリア機能にダメージを与え、大小のシワ、乾燥、色素沈着などの要因に。また、紫外線と大気汚染物質は互いに作用し、さらに悪影響を及ぼす可能性がある。それを防ぐには、紫外線と微小汚染物質から肌を守ること。一日の終わりには毛穴やキメに入り込んだ汚染物質をしっかり取り除く洗顔を。

日光浴不足などビタミンD欠乏による「くる病」

日光浴不足などビタミンD欠乏による「くる病」 くる病は成長期にカルシウムを骨に沈着させる働きを持つビタミンDが不足し、骨が軟らかくなって変形や成長障害を起こす。遺伝性の場合もあるが、ビタミンDが不足しているケースが大半です。歩き始める1歳ごろに発覚し、足に負荷がかかってO脚などになりやすい。血中のカルシウム濃度が下がり、けいれんを起こすこともある。戦後間もない時期など、栄養状態が悪い時代に日照時間の少ない北日本を中心に多くみられた。その後患者は減少、20年ほど前はほとんど確認されなかったが、ここ十数年全国で報告が相次ぐようになった。背景として、日光浴の不足やアレルギーによる食事制限と言われています。ビタミンDは紫外線に当たると体内で合成される。1980年代ごろから欧米を中心に紫外線による皮膚がんの発生が問題視されるようになり、日本でも「紫外線は良くない」という風潮があります。適度な日光浴やバランスのとれた食事などに気をつけてほしい。

繰り返す口内炎、放置は禁物 感染防止・栄養補充を・・・重病が潜む危険も

繰り返す口内炎、放置は禁物 感染防止・栄養補充を・・・重病が潜む危険も口内炎とは口の中の粘膜が炎症を起こした状態の総称だ。痛みが気になって食欲がなくなります。口内炎など我慢すればよいと、簡単に片付けるわけにはいかない。大半は2週間ほどで治る。多くは「アフタ」という赤い縁で囲まれた部分が壊死(えし)し、白くなるタイプです。ウイルス感染なら熱が出ます。同じ口内炎でも、原因不明のまま繰り返すものを「再発性アフタ」という。詳しい原因は特定されていないが、理由はいくつか考えられている。まず、口の中をかんでしまったり硬い食べ物で傷ついたりした場所は口内炎になりやすい。歯並びや歯のとがり方によっては同じ場所を傷つけやすい。精神的なストレスや睡眠不足なども影響すると言われています。食べ物の偏りも関連性があるとされ、亜鉛が不足している人が多い。女性では生理や閉経前後のホルモンバランスの乱れもかかわる。注意が必要なのは、粘膜の表面にできたがん「口腔がん」だ。口内炎に似た症状が長引いて2週間以上治らない場合や1センチメートル以上の大きなものだと、病院で組織を調べてもらった方が安心です。はしかや口や手足に水疱(すいほう)ができる手足口病などのウイルス感染が原因になると発熱しやすい。腸が炎症を起こすクローン病や潰瘍性大腸炎など、消化管粘膜の広い範囲で炎症が起こる病気でも口に症状が現れる。「たかが口内炎」と甘く見ずに、早めに病院に足を運ぼう。

9万人超の日本人でコーヒー摂取による死亡リスク低下を確認

9万人超の日本人でコーヒー摂取による死亡リスク低下を確認 コーヒーを飲む習慣は世界的に広がっており、わが国でも毎日コーヒーを飲む成人は最大で47%に上るとの報告がある。こうした中、コーヒーによる健康効果についてはこれまでにも数多くの研究が実施されている。今回、全死亡および5大死因による死亡とコーヒー摂取との関連について9万人超の日本人で検討した結果が発表されました。コーヒーを1日3~4杯摂取する人では、ほとんど飲まない人に比べ全死亡リスクが24%低下することが分かりました。また、5大死因別では心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患による死亡リスクとの関連が認められましたが、がんとの関連は認められませんでした。特に1日のコーヒー摂取量が3~4杯の人では、ほとんど飲まない人に比べて心疾患による死亡リスクが36%、脳血管疾患による死亡リスクが43%、呼吸器疾患による死亡リスクが40%低かった。
コーヒーにはグルコースの吸収を減弱させたり、血圧を低下させる作用、血管内皮機能を改善するカフェイン、抗血栓作用があるピリジニウムが含まれています。カフェインは肺機能を改善するとも考えられています。

2015-05-12 10:20:01

コメント(0)

2015年4月

耳を触る・言葉遅い・反応鈍い…中耳炎かも 、気づかず放置、難聴の恐れ

耳を触る・言葉遅い・反応鈍い…中耳炎かも 、気づかず放置、難聴の恐れ 風邪やインフルエンザが流行する季節は、子供の中耳炎も増える。耳の痛みや違和感を言葉にしにくい子供では治療が遅れることも多い。特に、痛みや発熱などを伴わないタイプは気づかず放置してしまうこともあり、難聴になることもあります。
 中耳炎は、鼓膜の奥の部分である中耳に何らかの原因で炎症が生じる病気です。中耳は耳管で口や鼻とつながっています。耳管は大人に比べて子供は平らで短い。このため鼻やのどに入った細菌やウイルスが奥に到達し、中耳にも届きやすい。大人より子供が発症しやすいのです。子供の中耳炎は風邪を引いたときなどに急に起こるのが急性中耳炎です。肺炎球菌などの細菌やウイルスの感染によって中耳に急性の炎症が起き、鼓膜が赤くはれ上がる。耳の痛みがあり、発熱や耳からウミが出ることもあります。急性中耳炎は1年以内に何回もくり返す場合、特に反復性中耳炎と呼ばれる。さらに慢性の中耳炎になることもあります。
 もう一つが滲出性中耳炎です。中耳に滲出液と呼ぶ水がたまる。量が多くなると鼓膜の動きが弱くなるなど聞こえが悪くなる。3~6歳児を中心に多く、子供の難聴の原因として最もよくみられます。このタイプの約半分は急性中耳炎の後に続いて起きることが多い。耳の痛みなどの症状があまりないため、見逃されるケースも多い。就学前児童の90%が一度は罹患し1歳までの罹患率は50%以上、2歳までに60%以上の児が罹患します。多くは3ヶ月以内に自然治癒しますが3~40%で再発し、5~10%は治癒まで1年以上を要します。いずれのタイプも抗菌薬を使ったり手術をしたりして治療する。滲出性中耳炎の治療については2015年診療ガイドライン(指針)が作られました。ガイドラインの特徴は治療ではまず抗菌薬や消炎剤を使うなどし、3カ月間経過観察して効果がないと判断したら手術を検討するという手順を示しています。手術は鼓膜に直径2~3ミリメートル程度の小さなチューブを挿入します。鼓膜を少し切開して入れたチューブの穴から常に空気の出入りができるようにする。中耳を乾燥させて中耳の粘膜の炎症が改善するのを待つのです。手術は乳幼児では1泊程度入院して実施する例が多いが、年長になると入院しないで外来で実施できます。チューブを入れるとすぐに聞こえるようになります。チューブには1年以上つけておくタイプと、半年から1年の短期間タイプがあります。日常生活に特に不便はなく、入浴も問題ない。ただ、水泳では、耳栓などを使い水が入らないよう注意しなければならない。乳幼児期に耳の聞こえが悪くなると言葉の発達などに影響が出る恐れもある。中耳炎はだれでもなる病気。言葉の発語が遅い場合や反応が鈍いなと感じたら、原因のひとつとして滲出性中耳炎を疑ってみたほうがよい。

電子たばこの危険性

電子たばこの危険性 電子たばことは、ニコチンを含んだ微量の溶液を数ボルトの電圧で加熱して蒸気化させ、それを吸引することで紙巻きたばこと同様な満足感を得ようという製品。紙巻きたばこと似たような蒸気の「煙」が出るが、葉たばこの燃焼に伴う有害なタールなどは含まれず、ニコチンのみを吸入できるとうたわれた。さらに吸引する溶液に、キャンディーやチョコレートといった多様な香料(フレーバー)が加えられるようになった。
 入手や公共の場での使用に関する規制も当初はなかったことから、欧米での普及は早かった。急速な普及の一方で問題も顕在化してきました。その1つが未成年への浸透です。青少年が電子たばこの常習によってニコチン依存となり、より強い刺激を求めて喫煙に移行してしまう可能性だけでなく、一度禁煙した人が電子たばこの使用をきっかけに喫煙状態に戻ってしまう可能性も指摘されています。そこで欧米では、相次いでたばこ製品に準じた規制を導入し始めました。急速に普及した理由は、電子たばこは紙巻きたばこより健康への害が少ないとふれこみのためです。確かに紙巻きたばこの煙に比べれば有害物質は少ないと想像できるし、電子たばこによって禁煙や節煙が可能という研究結果も発表されています。一方、一部の電子たばこの蒸気から、健康に問題となる量のアルデヒド類が検出されています。ニコチン中毒の観点からはどちらも同じということを理解すべきです。日本も電子たばこの具体的な規制を早くすべきと思われます。

2015-04-13 12:22:52

コメント(0)

2015年3月

さまざまな不眠症・・・それは病気かもしれません

SAS 1.日中に強い眠気に襲われる 睡眠時無呼吸症候群(SAS) 

「夜中、息が止まっていることがあるよ」。家族などにこんな指摘をされたことのある人は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の恐れが。肥満の男性の病気と思われますが、実は、女性でも、気道のハリを保っている黄体ホルモンが出なくなる閉経後には増えます。
 口と鼻からの気流(空気の流れ)が10秒以上止まる「無呼吸」か、気流が低下する「低呼吸」が1時間当たり5回以上あったときにはSASと診断されます。

 
胃食道逆流症 2.ムカムカして目が覚めたり、眠れなかったりする 胃食道逆流症

「週3回以上胸焼け」がある人の7割は睡眠障害があるといわれています。腰の曲がった60歳以上の女性や40歳以上で肥満の男性に多い病気ですが、30~50代の女性でも、暴飲暴食をしたときやウエストを締め付けるような服装をした日の夜に胸焼けや逆流が起きやすい。脂っこいものを食べすぎたり、ストレスが多かったりすると、胃酸の分泌が多くなり逆流が起こりやすく、酸に弱い食道を荒らしてしまうのです。

 
   
この病気のNGは ・食べてすぐに横になる ・辛いものの食べすぎ
・補正下着やベルトなどで体を締め付ける ・食べすぎ 飲みすぎ
寝汗 3.汗をかいた不快感で目覚める、寝覚めが悪い 寝汗

 寝汗と微熱が続く人は 悪性の病気のサインかも?  寝ている間は、体温調節のために誰もが汗をかく。しかし、不快感で目が覚める日が続くと、心配になります。寝汗の大半は布団のかけすぎ。しかし、頻度は低いが微熱が続いているときには、結核や悪性リンパ腫の危険性があります。

 40~50代の女性で、首筋や顔だけに汗をかく人は更年期のホットフラッシュが睡眠時に起きている可能性があります。日中も顔のほてりや汗が気になるようなら婦人科へ。強い不安などのストレスが原因で自律神経が乱れ、体温調節がうまくできなくなって寝汗をかく場合もあります。一方、全身性発汗が続き、疲れやすい、食べているのにやせる、眼球が飛び出た感じがするという場合は甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の可能性があります。

 眠りの質が上がるのは体にいいことです。具体的には、

  • ストレスに強くなる
  • 疲れが取れて 気持ちも前向きに
  • 代謝が良くなり太りにくく!
  • 免疫が上がり 病気になりにくく
  • 頭がスッキリ 気持ちも前向きに
  • 潤いとツヤ、ハリがある 美肌を保てる
  • 酸化を防いで アンチエイジングに

 睡眠が6時間未満だと、明らかに昼間の仕事の効率が落ちる。その結果、労働時間がかえって長くなったり、仕事への意欲も低下したり、と昼間の活動の質も悪くなります。睡眠には、体を休ませるだけでなく、体の細胞の再生や、ストレスに備える働きもあります。30代以降になると、眠りは浅くなる傾向があり、夜中に目が覚める中途覚醒が起こるなど、熟睡感も減ってしまう。加齢だけでなく、大きなストレスを抱えて眠れない場合も、やはり睡眠の質は下がる。深い睡眠を十分に取る必要があります。深い睡眠には特に入眠後3時間の間に訪れる徐波睡眠と呼ばれる最も深い睡眠がその質に関わります。

 眠りの質を高めるために、忘れてはならないのが、体内時計の存在です。体内時計は私たちの体の中のあらゆる器官にあり、昼の時間には活動モードに、夜には休息モードに切り替わりながら、1日のリズムを刻んでいるなかでも脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という領域には、全身に向けて指令を出す“親時計”があり、臓器などにある“子時計”が、指令を受けている。少々厄介なのは、体内時計は個人差もあるが、1日が約25時間と、本当の1日24時間周期とは、ズレがあること。生活習慣が乱れていると、どんどんズレが広がり、睡眠トラブルの原因にもなる。 そのために毎日リセットが欠かせないのだが、リセットボタンを押してくれるのが「光」と「食事」。強い光を浴びると、その情報が眼から伝わり、脳内の親時計がリセットされ、夜でも強い光が眼から入れば「朝だ」と認識して活動モードにスイッチが入る。それは体内の臓器にある子時計にも伝わる。子時計が「朝」なのに、親時計が「夜」だったりすると、体は混乱し、睡眠も影響を受けてしまう。睡眠の質のためにも、体内時計のリズムを整えることが肝心だ。
さらに、睡眠の質を高めるために意識したいのが、体温だ。体温は起床後から上がり始め、夕方の16時から18時を境に下がり始めます。就寝前になると深部体温が0.5°から1.0°ほど急激に下がります。その働きを利用して、入浴などでいったん体を温めると、体温が下がるときにスムーズに入眠モードに切り替わります。


2015-03-10 11:56:00

コメント(0)

2015年2月

スギ花粉症

スギ花粉症 スギ花粉症の方にはつらい季節がやってきました。スギ花粉症の治療薬では鳥居薬品が昨年秋、医療用飲み薬「シダトレン」を発売しました。スギ花粉に体を慣らす治療法で、毎日1回、数年間飲み続ける必要があります。アステラス製薬はスギ花粉症の治療ワクチンの国内開発を始めると発表しました。ワクチンを接種することで体内の免疫を整え、花粉症のアレルギー症状を長期間改善するという。ワクチンは米製薬ベンチャーから導入し、近く国内で臨床試験(治験)を開始する予定だそうです。治療ワクチンは数回接種しますが、「シダトレン」のような根気のいる服薬から解放されます。実現することを期待したいものです。
  古来、春の到来を告げるといわれてきたフキのつぼみのフキノトウ。近年はハウス栽培したものが多くなり、ほぼ年中食べることができる。 日本原産の野菜で縄文時代から食べられており、平安時代には栽培が始まったと考えられています。フキノンやフキノール酸など独特の成分を含んでおり、花粉症の予防効果やアトピー性皮膚炎の症状を抑える効果があるとされています。一度お試し下さい。

BMI値が低い「痩せ」の人の方が、がんや心疾患による死亡率が高く、平均余命は短い

BMI値が低い「痩せ」の人の方が、がんや心疾患による死亡率が高く、平均余命は短い 健康維持のために必要な食事摂取基準が今年から大きく変わりました。厚生労働省はこれまで年齢や性別ごとに1日あたりで必要なエネルギー量の目安を一律に定めてきたが、体格の違いによって必要なエネルギー量は違うなどの課題があり、今年から身長と体重から肥満度を算出する体格指数「BMI」の目標値を示すことにしています。BMI(ボディ・マス・インデックス=体格指数)は、体重(kg)を身長(m)で2回割ると算出できます。例えば、身長が170cmで体重が70kgの人の場合は「70(kg)÷1.7(m)÷1.7(m)」で、BMI値は24.2となります。
BMI=体重[kg]÷身長[m]÷身長[m]
  BMI値が22の場合を最も病気にかかりにくい「標準体重」としています。職場健診の判定の目安にも多く使われている日本肥満学会による判定基準では、BMI値が、18.5未満は「低体重」(痩せ)、18.5以上25未満は「普通体重」、25以上は「肥満」となっています。この基準によると、日本では24%の人が肥満と判定される。一方、WHO(世界保健機関)はBMI25以上30未満を「過体重」、30以上を「肥満」と定義しており、この定義に基づいた研究も多い。いずれにせよ、一般的には太り過ぎは良くないとされ、職場健診でBMIの数値が高く肥満と判定された人は、生活改善が求められています。ところが、厚生労働省と東北大学が約5万人を対象に、1995年から2006年まで実施した12年間の追跡調査によれば、ベースラインで40歳だった人の平均余命は男女ともに、「痩せ(BMI18.5未満)」の人が最も短かった。逆に最も平均余命が長かったのは「過体重」(BMI25.0以上30.0未満)の人で、最も短い「痩せ」の人と比較すると、その差は男性で7.10年、女性で6.26年の開きがありました。また、東海大学医学部名誉教授の大櫛陽一氏によれば、神奈川県伊勢原市で40歳以上の住民(2万2099人)を追跡調査したところ、「痩せ(BMI18.4以下)」は「標準体重(同18.5以上24.9以下)」や「過体重(同25.0以上26.9以下)」の人と比べ、がん(悪性新生物)や呼吸器系疾患(肺炎など)、虚血性心疾患(心筋梗塞など)、脳血管疾患(脳梗塞など)での死亡率が高まる傾向があったという。これは、痩せの人のほうが栄養不足による心血管の障害を起こしやすいためと考えられています。さらに、一般的には、肥満による糖尿病を心配する人が多いが、糖尿病を発症した人の55%は肥満ではなく、BMIが25未満の標準および痩せの人という。つまり、痩せ型の人でも、糖尿病になるリスクがあるということです。男女ともにBMIが25~27の人、つまり“小太り”の人が、最も元気で長生きするようです。肥満だけでなく、痩せ過ぎにも注意が必要ということです。厚生労働省の最新の調査では、やせている成人女性の割合が12%を超え、過去最高になった。とくに若い人で多く、細身のスタイルが格好よいとの社会的風潮が影響しています。やせすぎは低栄養や骨密度の低下などを招くほか、生まれてくる子どもの健康にも影響が出る恐れがあります。妊娠した際も影響があり、生まれたときの体重が2500グラム未満の小さい赤ちゃんの増加です。国内の低出生体重児の割合は1970年代半ばから上昇し、13年は9.6%と約10人に1人に達しています。出生体重の低下によって、赤ちゃんが将来の生活習慣病などを発症する恐れが高まることが国際的な大規模疫学調査でわかってきました。母親の低栄養状態が胎児や生後間もない赤ちゃんの遺伝子の働きを調整する仕組みに影響を及ぼし、将来の病気の素因を作る可能性が指摘されています。

2015-02-18 13:24:19

コメント(0)

2015年1月

男性に多い喉のがん 声失う前に早期発見を

 咽頭がんや喉頭がんは、音楽家の坂本龍一さんや落語家の林家木久扇さんが 発症したことで注目されています。いずれも喉の奥にできるがんで、患者の9割は 男性だ。たばこや酒を好む人に多い。最近はウイルス感染が原因となるケースも増えています。進行すると手術が必要となり、食べ物を飲み込んだり発声したりする働きに影響を及ぼすことも多い。早期に発見できれば、放射線や抗がん剤による治療効果が得られやすい。

 口腔(こうくう)がんを含む喉のがんはがん患者全体に占める割合は2.5%にすぎません。ただこの部位にがんが出来ると嚥下、発声、呼吸といった機能が集中しているので、がんができた場所や大きさによっては生活の質(QOL)の低下に直結することが多い。このうち食道の上端とつながる部位である下咽頭にできるがんは、60歳以上の男性に多く、飲酒が主な原因です。特に酒に弱いのに無理して飲み続けた人は要注意です。食道がんも併発していることもあるので注意が必要です。初期段階で食べ物が飲み込みにくかったり喉が痛んだりするが、目立った症状がないままリンパ節に転移し首が腫れてから見つかることもあります。この段階で既に進行がんとなってしまっているわけです。症状がある程度進んだ場合は、首の周囲から切開してがんを取り出すのが一般的です。進行した下咽頭がんでは完全に取り切るために喉頭も切除し、手術後には首に開けた気管の穴から呼吸する。出にくくなった声を出せるようにするため、食道の粘膜を使う食道発声の訓練や、特殊なチューブの埋め込み手術をする場合もあります。

 口から見える扁桃腺やその周囲の粘膜に出来るがんを中咽頭がんと言います。これも飲酒とたばこが原因とされています。がんが表面にとどまっている場合などは内視鏡で切除したり、放射線と抗がん剤を併用したりします。声は残せても、唾液が分泌されにくくなったり食べ物が通りにくくなったりすることは避けられません。
 最近、がんの原因として注目されているのがウイルスです。中咽頭がんでは子宮頸(けい)がんの主な原因のヒトパピローマウイルスに関係するタイプがあります。口を使った性交渉による感染などが原因という。鼻腔の後方に当たる上咽頭がんは子供の頃に感染していることが多いEBウイルスが関係しています。

 咽頭・喉頭がんでも比較的に早期であれば、機能を温存して根治できる可能性は高いが、肺や骨などに転移する場合もあります。手術をするか、放射線治療と抗がん剤を併用するかなどをおおまかに定めた診療ガイドラインも作られています。長く続く声がれや喉の痛み、飲み込み時の違和感がサインとなります。早めに耳鼻咽喉科や頭頸部外科を受診しましょう。

そのせき、のどの違和感… 胃食道逆流症の可能性も

AICS  のどがいがらっぽく、しつこいせきが出る。ちょっと疲れが出た程度だろうとたかをくくってはいけない。胃酸や食べた物が逆流する胃食道逆流症かもしれません。ぐっすり眠れない、虫歯になりやすいなど、無関係にみえる症状が実は病気の進行を示している場合もある。薬で治せるので自分で大丈夫だと決めつけず、早めに受診したい。
「コンコンと乾いたせきが続く」
「のどに桃や梅干しの種がつかえた感じがする」
このようなのどの症状がある場合胃食道逆流症を疑う。原因不明のせきが続く患者の約2割を占めるといわれています。胃食道逆流症の典型的な症状は胸やけやげっぷです。みぞおち付近から熱さが上昇してきたり、胸骨の下を熱いものが動いたりする感じがします。

 胃酸が上がってくる原因はいくつかあります。一つは胃酸の分泌を促す脂肪分や糖分、たんぱく質などのとり過ぎです。胃食道逆流症は食事の欧米化とともに増えてきました。もう一つは肥満、高齢者に多い猫背などによる腹部の圧迫や、胃袋が横隔膜の上まで上がって開いた状態になる「食道裂孔ヘルニア」によって引き起こされる場合です。メタボリック(内臓脂肪)症候群や心の病の増加、高齢化の進展などと胃食道逆流症の増加と関連しているといわれています。胃酸がのどまで逆流してくると、せきや声がれが起きる。気道に入ればぜんそくのような症状が出る。寝ている時などに口まで上がると酸っぱさや苦みを感じる呑酸(どんさん)の症状が出る場合が多く、息も臭くなる。眠りが妨げられることも多い。歯が酸にさらされる結果、虫歯が悪化しやすくなることもあります。水を飲んだりうがいをしたりすれば酸が流れるので、すっきりしたように感じます。働き盛りは肥満や高齢でなくても、帰宅が夜遅く、夕食をとる時間も遅くなりがち。そのうえ朝早い場合や不規則な生活が発症につながります。胃酸は空腹を感じるタイミングで分泌し、食べ始めると量が増える。食べ物が小腸に移ると止まる。しかし深夜に食事してすぐに寝ると消化する活動が弱まり、胃に残った酸や食べ物が逆流しやすくなる。このため、食事は就寝よりも3時間以上前に済ませるのが望ましい。生活習慣を見直せればよいが、個人の都合で残業をなくしたり仕事時間を変えたりするのは難しいのが現実です。

 治療では、プロトンポンプ阻害剤(PPI)という薬を処方します。この薬は、胃壁の細胞に存在し胃酸を分泌に働くプロトンポンプというプロセスに作用してして分泌を抑えます。酸を抑える市販の制酸剤でもある程度の効果はあります。症状をしっかりと抑え込むには医師の診断を踏まえ、PPIの処方を受けるのが良いと思います。

2015-01-07 10:45:59

コメント(0)

  • 件 (全件)
  • 1
PAGE TOP