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2016年

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2016年12月

今話題のがんに効く高額な薬

今話題のがんに効く高額な薬

がん治療薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)はこれまで1万人ほどが使った新薬。でも、値段が高いため議論を呼んでいる。今年のノーベル賞候補にも挙がってたっていたそうです。京都大学の本庶佑(ほんじょたすく)客員教授の研究で作ったオプジーボは2014年に発売されました。今年のノーベル賞の有力候補の一人として本庶先生を挙げられていました。本庶先生は、がんを攻撃する免疫細胞にPD―1という物質があることを発見しました。がんは攻撃されないようPD―1にくっつき、免疫細胞の働きを抑えている。くっつくのを防げば免疫細胞は攻撃をやめることなく、がんをやっつける。これがオプジーボの仕組みです。

今までのがんの治療法は主に3つ。まず手術。次に放射線治療。最後は抗がん剤(がんが増えるのを薬で抑える)。どれも、治す一方で副作用がある。オプジーボは免疫細胞の働きを強くする(ブレーキを解除する)だけだから負担が少なくて済む。夢の薬といわれる由縁です。オプジーボは世界54カ国で使用が認められていて、日本でもこれまでに1万人程度が使っている。効く人の中にはがんが見えなくなった人や、末期がんで効果がでた患者もいます。オプジーボの効き目は絶大といわれている。ますます使いたいと思う人は増える見込みです。

手術や抗がん剤は必要なくなると思いがちですが、オプジーボにも欠点がある。抗がん剤によって髪(かみ)の毛が抜(ぬ)けてしまうのと同じように、オプジーボを使うことで他の病気を起こしてしまうことがある。空気を十分に取り込めなくなる肺疾患や、筋肉がうまく動かなくなる筋炎などが主な副作用があります。
値段が高いことも課題です。オプジーボは100ミリグラムで約73万円。米国の30万円、ドイツの20万円と比べてかなり高い。今のままだと、患者1人に1年間で約3,500万円もかかる。国が決める薬価は2年に1回の診療報酬改定です。今年は改定の年でしたが、春に終わったばかりで、オプジーボは高すぎることが問題になったことから、特例で来年2月から半額に値下げすることが決まりました。オプジーボは昨年に肺がん、今年は腎細胞がんが保険の対象になった。小野薬品は血液がんの一種でも適用を申請。胃がんや食道がんなどにも効くか確かめる試験を進めている。適用対象が広がると値段が下がる。副作用も抑えることができれば使いやすくなるが、今後どのような人に副作用が出やすいのかまだまだ検討の余地があります。
 


 
 

睡眠によい食べ物?

睡眠によい食べ物?

加齢とともに早寝早起きになることはよく知られている。中高年に「若いときよりも早寝早起きになったか」と聞けば特に60歳以上のいわゆるリタイア世代になると非常に多い。高齢者の早寝早起き、それ自体が悪いわけではない。
しかし、過度の早寝早起きになると問題です。夜9時過ぎには眠気が強まり、頭がぼんやりして、知らぬ間にソファーで寝込んでしまう。いったん寝ついても2、3時間もすれば目を覚ましてしまう。まだ暗いうちに何度も目が覚める、二度寝ができないなど睡眠満足感が低下することが多い。
あまりにも早い時間帯から寝落ちすると一般的に睡眠の質は低下する。体内時計の加齢変化以上に早寝早起きをしている中高年がとても多い。これに目を付けた企業は「アレを食べると寝つきが良くなる」「コレを食べると眠りが深くなる」など、快眠をもたらす食品、飲み物、サプリ、各種ビタミン、ホルモン、アミノ酸を売りだしている。医薬品を服用するのは抵抗があっても、身近な食材や果物、天然素材から抽出したエキスと聞くと、なんか安心感がある。
しかし、睡眠についてはそのような中長期的な効果が実証された食品や栄養素はないようです。「睡眠によい〇〇成分が含まれている果物」なんて銘打っていても大量に摂取しないと効かないなどのわけがあります。安易に信用しないほうが良いようです。効くと思えば効くのでしょうが。

2016-12-06 11:29:46

2016年11月

今年のインフルエンザウイルス

今年のインフルエンザウイルス

インフルエンザの患者さんをぼちぼち報告されるようになりました。
沖縄県のインフルエンザ流行が、例年にない早い立ち上がりを見せています。
那覇市で定点当たり11.17人と注意報レベルである10人を超えてしまいました。ちなみに全国では、同週時点で0.37人と低いままです。今シーズンは例年にない早い立ち上がりとなる可能性があります。ちなみに昨シーズンの全国的な流行入りは年が明けてからで、9年ぶりの遅い立ち上がりでした。
今年の流行しているインフルエンザウイルスのタイプは、A型が9割を占めています。インフルエンザは、ウイルスが感染して発病する。インフルエンザウイルスは気温が低く、乾燥した冬場で増殖しやすい。だから冬期に感染が多く、流行する。とはいうものの、冬でなくても用心が必要です。
現在では、ウイルスが感染していることを直接に証明する簡便な検査法が確立しているため、たとえ流行期でなくても、着実に診断することができ、治療を受けることができます。
昨年から4種類に対応するワクチンへの切り替えに伴い、料金が上がりましたが、昨年のワクチンの効果は例年よりあったように思います。ワクチンの効果は接種後2週間から半年といわれています。早めにワクチン接種をお願いいたします。

2016-11-02 11:35:18

2016年10月

 春、夏、秋、冬、四季の変化に私たちの睡眠は影響をうけます。
夏には眠れなくて睡眠不足気味になりますが、秋には気候も良くなり、
長めに眠れるようになります。
 日々晩酌を続けるうちに、せっかくの催眠作用が徐々に弱くなってくる。これは「耐性」と呼ばれる現象である。古いタイプの睡眠薬も耐性ができやすく、多剤併用、大量服薬の原因として問題となった。寝酒も同様で、ある程度酒量を増やさないと眠気が生じなくなってくる。しかし、血中アルコール濃度が低くなると逆に覚醒作用が出ます。深夜に目が覚めてしまい、熟睡できません。就寝の少し前まで飲み続けていたのでは睡眠への悪影響は避けられないのです。睡眠にとって酒は「晩酌はよいが、寝酒はダメ」。晩酌は就寝の3~4時間前に終えるのが理想です。一方で、アルコールが睡眠に及ぼす影響には大きな個人差があり、日々寝酒でも快適睡眠という幸運な人もいます。
 

CPAP、マウスピース、ナステントなど睡眠時無呼吸症候群治療の実際

CPAP、マウスピース、ナステントなど睡眠時無呼吸症候群治療の実際 ★お勧めはCPAP
(Continuous Positive Airway Pressure:経鼻的持続陽圧呼吸療法)

 CPAPとは、睡眠中に、鼻に装着したマスクから空気を送り込み、気道に一定の圧力をかけて空気の通り道を確保する治療法のこと。CPAPを行えば、睡眠時の気道の閉塞が防げるため、いびきはなくなり、無呼吸をゼロにできる。
 睡眠時無呼吸症候群の治療の第一選択はCPAP療法です。CPAPをきちんと使えば、無呼吸は100%なくなります。CPAPを始めると、無呼吸がなくなって熟睡できるので、朝の目覚めがよくなったり、日中の活動性が向上します。
 ただし、CPAPに健康保険(公的医療保険)が適用されるのは、AHI(無呼吸低呼吸指数)が基準以上の場合です。在宅医療としてCPAPを使用することができ、1カ月の費用は約5000円です(3割負担の場合)。これには、診察、機器のレンタル、メンテナンス、消耗品の交換などの費用がすべて含まれます。 時代とともに進化しますので新機種への交換もできます。また、マスクにもいろいろな形状があり、各個人にあうものに変更することができます。ただし、単純な機器のレンタルではなく、在宅医療として健康保険で実施するものなので、月に1回は主治医への受診が必要です。 CPAPの機器を個人的に購入してしまってはどうだろうと考える方もいます。CPAPは高度管理医療機器なので、日本では一般販売はされていませんが、海外では5万~10万円で売られており、個人輸入などで購入することは可能です。ただし、個人輸入の場合はメンテナンスサービスや手厚いサポートがないことを考えると、かえって高くつく可能性もあるので、あまりお勧めはできません。

★CPAPを使っていれば、いつか無呼吸が治って治療が終わる?
 CPAPは、高血圧や糖尿病の薬と同じ位置付けで、基本的には一生続ける治療です。肥満で喉に脂肪がかなりついている人の場合は、やせると無呼吸が軽減することはありますが、基本的には骨格の問題なので、やせれば必ず治るというわけではありません。また、手術的に軟口蓋形成術という口蓋垂(のどちんこ)周囲の空間を広げる手術もありますが、無呼吸を減らすことはできますが術後もCPAPが必要になることもよくあります。 
 CPAP療法を行わない人は、CPAPを行った人に比べて、年々生存率が
落ちていくというデータがあります。この事実を直視し、面倒でも、
快適な睡眠と健康を手に入れるために、使い続けることが肝要です。

★マウスピースなら軽症でも保険が使える
 マウスピースは、軽症のSASでも健康保険の適用になります。目的は下顎骨の位置を矯正することにあります。マウスピースは、個人の歯型に合わせたオーダーメイドになるので、睡眠外来などで紹介状を書いてもらって、歯科で作成する。作成費用は場合によって異なるが、だいたい1万数千円程度だ。 軽症の人なら無呼吸の頻度が半分くらいに減ることは確認されています。でも、残念ながらCPAPのようにゼロにはなりません。

★話題の「ナステント」とは?
 鼻から細くて軟らかいチューブ(ナステント)を差し込むだけのこの治療法、CPAPのようなマスクの装着は不要で、電源も要らず、装着したまま会話も可能で、寝返りも簡単に打てるなどの手軽さが魅力です。 購入に当たり、最初は自分に合った長さや硬さを選択するためのフィッティングが必要です。
 鼻から入れて口蓋垂(のどちんこ)の裏あたりまで差し込むために、強い異物感を感じ、使用をあきらめる患者さんもいます。CPAPの保険適用にならない比較的軽症のSASの患者さんで、異物感が気にならない人は、上手に利用してみるといいのではないかと思います。例えば旅行でCPAP機器を持っていけないときに活用するといった方法も考えられます。ただし、ナステントの場合、無呼吸の頻度は減少するものの、中等症以上の無呼吸症候群の患者には推奨されません。 ナステントには健康保険の適用はなく、1回ずつ使い捨てなので、1週間分(7本入り1箱)で4536円(税込)かかります。ひと月では1万8000円以上になります。毎日使い続けるには相応の費用負担が必要です。
  

2016-10-11 11:56:35

2016年9月

だるさや寒け…甲状腺が原因?

だるさや寒け…甲状腺が原因?疲れやすい、イライラする、だるい、やる気が出ない、寒がりになった――。よくありがちな不調の原因は甲状腺にあるかもしれない。最近では妊娠中の甲状腺ホルモン量が妊娠や胎児の発育に関わることがわかってきた。「暑いのに汗をかかない」「寒くて冷房の部屋にいられない」。季節の変わり目、何かいつもと違う・・・実は甲状腺の病気によるものかもしれない。
甲状腺は、のど仏のすぐ下にあって、誰でも触れることのできる器官です。この器官は甲状腺ホルモンを作り、新陳代謝や体の成長・発達、心身活動の調整などに関わる。このホルモンが不足すればだるさや冷え、過剰になれば動悸(どうき)や多汗など、様々な不調を引き起こす。日本で治療が必要な甲状腺の病気がある人は240万人と推計されています。これは、脂質異常症の患者数約206万人を上回る。ところが、実際に治療を受けているのは約45万人にすぎない。というのも、自分が甲状腺の病気だと気づいていない人が多い。血液中の甲状腺ホルモン量は、脳の視床下部が制御している。甲状腺ホルモン量が足りなければ、下垂体から甲状腺刺激ホルモン(TSH)が出て甲状腺の働きを活発にする。逆に、甲状腺ホルモンが多すぎればTSHの分泌量を抑える。こうした制御が利かない状態が、甲状腺の働きが鈍る「甲状腺機能低下症」や働きが異常に活発になる「甲状腺機能亢進(こうしん)症」だ。前者は甲状腺ホルモンが少なく、後者は多くなりすぎる。いずれも女性に多いのが特徴です。 
汗をかかない、冷房が辛いなどの場合、低下症の可能性がある。低下症は、手術やがんなどの放射線治療で起こることもあるが、最も多いのが「橋本病」によるものだ。橋本病は自分の体の一部である甲状腺を、異物とみなして攻撃する自己抗体を作り出してしまう免疫の病気。女性の10人に1人にみられる。抗体が甲状腺を破壊すると、血中の甲状腺ホルモンが減り、新陳代謝が落ちて、暑いはずなのに寒く感じるなどの症状が出る。ほかの症状は、だるさやむくみ・便秘など、いわゆる「なんとなく調子が悪い」という不定愁訴が多い。医療機関に行っても、甲状腺の病気と気づかれず、更年期障害や認知症、うつ病など別の病気に間違われることもある。橋本病かどうかは、血液検査で自己抗体があるか、甲状腺ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの量を調べたりすれば、すぐに診断がつきます。治療は足りない甲状腺ホルモン剤を1日1回飲むだけで、副作用はほとんどない。 
一方、甲状腺機能亢進症の代表がバセドウ病です。新陳代謝が活発になりすぎるため、疲れやすさや動悸、イライラ、不眠などの症状が表れる。心臓病や更年期障害と間違えられることがある。橋本病と同様に、血液検査でほぼ診断できる。例えば、甲状腺刺激ホルモンが高いほど流産する率が高いといわれています。妊娠中の甲状腺刺激ホルモンの推奨値を、国際的な診療ガイドラインでは、上限値を日本より低めに設定し、胎児への影響を注意するよう呼びかけている。
この時期、何かいつもより調子が悪いと気づいたら、早めに甲状腺の検査を受けてください。
 
 

早期発見が難しい膵臓がん

早期発見が難しい膵臓がん 小さな大横綱といわれた千代の富士(九重親方)が61歳の若さで亡くなりました。死因は膵臓(すいぞう)がんとのことです。他にも竹田圭吾、スティーブ・ジョブズさんなど多数の有名人がこの病気で亡くなっています。医学の進歩で多くのがんは早期に発見できるようになりました。だが医学が発展しても診断の難しい病気がある。その代表が膵臓がんです。膵臓がおなかの奥深くにあり、症状が出にくい。初期には「食欲がすぐれない」「おなかに鈍い感じがある」などしかない。血液検査やX線検査でも発見しにくく、発見されたときには手遅れであることが多いのでサイレントキラーとよばれる。年間に3万人ほどが命を奪われている。膵臓は、食べ物の消化を助けるアミラーゼなどの消化酵素を出す。血糖値を調整するインスリンも出る。膵臓に病変があると、消化不良になったり糖尿病になったりする。急に糖尿病になって膵臓がんが発見されることもある。診断しにくいとはいうものの、近代医学は挑戦し続けている。血液検査では「CA19-9」などの腫瘍マーカーが役立ちますが、陽性率は50%ぐらいです。超音波、CT・MRIなどの画像診断、内視鏡の検査などで診断ができる。治療はがんを取り除く手術が基本で、化学療法も併用される。難敵だが、早期に発見し適切な治療を受ければ完治も可能ですが、5年生存率は数%です。これは早期発見の難しさを示しています。

2016-09-05 11:56:07

2016年8月

がん治療が変わる ~新・免疫療法~

がん治療が変わる ~新・免疫療法~先日、機会がありまして札幌医科大学医学部病理学第一講座教授の鳥越俊彦先生の講演を聞きました。
「癌を免疫で治す時代の到来」という演題で大変興味のある内容でした。進行がんやある種の転移を起こしやすいがんは外科手術をしても救済できないことがあります。
昔は丸山ワクチンとか蓮見ワクチンといった一種の民間療法まがいのワクチンがありました。このようなワクチンとは全く違う治療が始まったという話です。

がんは遺伝子病です。がん細胞は正常細胞が発現していないような遺伝子を高レベルに発現しているにもかかわらず、免疫細胞からの攻撃を上手にすり抜けて、免疫細胞に攻撃されないものとして大きくなってきたものです。免疫細胞はがん細胞を攻撃しています。しかし、がん細胞もやられる一方ではありません。攻撃されたがん細胞は、ある方法で反撃を始めます。実は免疫細胞には攻撃を止めるブレーキボタンがあります。攻撃を受けたがん細胞は腕を伸ばし、このボタンを押すのです。すると、免疫細胞は攻撃をやめてしまいます。その結果、がん細胞は増え、がんが進行していくのです。
つまり、免疫細胞にはアクセルとブレーキがあるのです。これまでの従来のがんに対する免疫療法の開発というのは、このアクセルを踏むことばかりを考えて、どのように免疫細胞を活性化しようかということを考えてました。ところが、免疫細胞をどんなに活性化しても、やはりがんの局所でこのブレーキを押されて、免疫細胞がブレーキをかけられてしまうと、これはがんを攻撃できないのです。

この免疫療法はブレーキを外すという非常に画期的な、新しい治療法で「免疫チェックポイント阻害剤」という薬です。ただ、この薬はすべてのがんに有効ではありません。今どのようながんに有効なのか研究が続けられています。現在、日本では皮膚がんの一種メラノーマというがんに対して、このお薬は承認を受けています。欧米では、肺がんに対して承認を受けています。腎臓がんや、ホジキンリンパ腫というがんも非常に効きやすいというような報告も出ています。
すい臓がんや前立腺がん、大腸がんというものは、なかなか効きにくい。また頭けい部がん(咽頭がん、喉頭がんなど)、卵巣がん、胃がん、乳がんというのは効く可能性があるということで、現在、多くの臨床研究がされています。
免疫システムというのは、このような変異のあるたんぱくを認識して、これを攻撃する能力がありますので、やはりそのようながんというものは、この免疫チェックポイント阻害剤というものが効きやすい。遺伝子変異の数が多いと免疫細胞の力も大きくなります。
免疫システムというものは、自分自身は攻撃をしないが、自分以外のものは攻撃をできるという能力を持っています。体の中に存在する、変異のあるがん細胞は自分自身以外のものを持っているということで、攻撃をしてくれるということになります。

この薬は良いことばかりではありません。10人に1人重篤な副作用が出ます。このチェックポイント分子というものは、免疫細胞が暴走しないように働いている分子ですから、そのブレーキを外すと、免疫細胞が暴走することによる副作用というものが起こってきます。例えば肺の炎症、大腸の炎症、中には重症筋無力症という特殊な病気が起こる方がでてきます。

免疫療法というものは、非常に画期的ですが、やはりがんが免疫をすり抜けてきた、
このメカニズムをはっきりさせることで、よりよい治療法が出来ます。
今後は、ブレーキを外しながらアクセルを踏むという研究が重要になります。
非常に高額な薬で世間を騒がしていますが
安く、広く、安全に使えるようになる時代が来ることを期待します。

2016-08-04 11:21:18

2016年7月

口内の異変、放置は禁物 痛みが深刻なケースも

口内の異変、放置は禁物 痛みが深刻なケースも口には歯や舌、やわらかいほおなど、たくさんの器官が集まっている。これらが一緒に動くことで、私たちは食事をしたり言葉を発したりすることができる。例えば、食べ物をかむのは歯だけではない。ほおや舌が柔軟に動いて食べ物を歯の上に保ってこそ、しっかりかむことができるのだ。

誰もが思い浮かべる口の病気は、虫歯や歯周病、口内炎です。虫歯や歯周病の頻度が高いため、他の病気は注目されにくい。ただ、なかには放置すれば口腔がんの原因になる病気もあります。 口の中の不調のうち、まず注意したいのは「痛い」「ヒリヒリする」「しみる」といった症状です。

代表的な病気は、誰もが経験する口内炎。ストレスがたまったり、ビタミンB群が不足したりするなどでおきますが、多くは自然に治ります。最も気をつけたいのは、同じ口内炎でも、症状が2週間以上続く場合口内炎は全身の病気の症状の一つの場合や、早期の口腔がんの可能性もあります。

例えば、痛みを感じる部分の粘膜が白くなり、ガーゼなどでこすっても取れない場合は、白板症という病気の可能性がある。放置すればがんになる「前がん病変」と呼ばれるもので、白板症の10%の人が口腔がんを発症するといわれています。

治療は、病変の大きさや細胞検査でがん化の進行度を調べ、必要に応じて切り取る手術をする。口腔がんの約半数が舌がんです。治療は手術のほか放射線治療もある。舌がんの場合、8割で舌を切除するが、それでも手術法を工夫すれば会話や食事の機能をそれほど損なわずにすみます。 ただ、発見が遅れるとできれば大きく切り取る手術となります。他のがんと同じく早期発見が大事。白板症や口腔がんなどの病変は、たいてい目で直接見ることができます。歯科、口腔外科に行くケースもありますが最初に耳鼻咽喉科で診てもらっておけばよかったと思える症例もあります。歯科と耳鼻咽喉科と治療方針が異なることがあるからです。歯科でがんと診断されたら耳鼻咽喉科にも相談されることをお勧めします。

口腔がんの原因は喫煙と大量飲酒です。また、虫歯で欠けた歯を放置していたり、入れ歯や差し歯が合わないままだと、舌やほおなどの粘膜を傷つけてしまう。口腔内が不潔な状態だと、様々な刺激が粘膜を傷つけて口腔がんの発症になることもあります。

 

喫煙率は横ばい

喫煙率は横ばい喫煙による社会的損失は大きい。医療経済研究機構(東京・港)は肺がんなどに罹患(りかん)して医療費が膨らみ、働けなくなる人も増えるなどして年間約4兆円が失われていると推計する。厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、2014年の喫煙率は19.6%。たばこ税が大幅に引き上げられた10年以降、ほぼ横ばいです。
男性の喫煙率は32.2%で、女性は8.5%。男性は30代、40代がともに4割を超す。喫煙歴が長いとがんだけでなく、脳卒中や心筋梗塞、肺気腫など様々な疾患リスクが高まる。喫煙者は吸わない人に比べ、平均余命が10年ほど短くなる。「やめたい」と考える人は喫煙者の約3割。
今年4月から治療開始の条件が緩和され、34歳以下でも禁煙治療を受けやすくなりました。対象は「1日に吸う本数×年数」で示すブリンクマン指数が200を超す人。ただ20代は喫煙年数が短く、アンケートによるとこの基準では禁断症状が出るなどして医師に「ニコチン依存症」と診断されても約8割が対象外になっていた。そこで厚生労働省は34歳以下は基準を満たさなくても、依存症と診断されれば保険適用にしました。是非ご相談ください。

2016-07-05 09:32:52

2016年6月

日本人の平均寿命とがん

日本人の平均寿命と癌世界保健機関(WHO)が発表した「世界保健統計」で、2015年の日本人の 平均寿命は 83.7歳、日本人女性の平均寿命は86.8歳でともに世界一だった。
男性は80.5歳でイタリアと並んで6位だった。また、健康上支障なく日常を送れる期間を示す「健康寿命」も74.9歳と世界一で、日本の医療水準の高さを裏付けました。世界の平均寿命は71.4歳でした。

国立がん研究センターのがん対策情報センターが発表した2015年のがん統計予測データでは、今年新たにがんと診断される数(罹患数)は推計98万2,100例で、2014年の予測値から約10万例増加。今年がんで亡くなる人は推計37万900人で、2014年予測値を4,000人上回るとした。
前年と比べた罹患数の増加は、高齢化の進行とがん登録の精度向上が要因と考えられます。日本人の2人に1人がなるといわれるがん。残念なことに、“がんを完全に予防する方法”は、今のところありません。

しかし、生活の中で気を付けていれば、がんになるリスクを下げることができるポイントがあることが分かってきています。がんを発症する主な原因は「ウイルス・細菌感染」「発がん性物質」「生活習慣」の3つが挙げられます。
このうち生活習慣は、すべてのがんに影響を与えるため、いま一度見直して、健康的な習慣を心がけることが大切です。5つの健康的な習慣とは、「禁煙」「節酒」「食生活」「身体活動(運動)」「適正体重の維持」。国立がん研究センターの調査によれば、この5つの健康習慣をすべて実践した人は、ゼロまたは1つだけ実践した人に比べて、がんになるリスクが男性で43%、女性で37%低下するというデータが示されています。

もしがんになった場合治療後どれだけ生きることができるか国立がん研究センターの研究班が10年相対生存率で示しました。10年相対生存率とは、がんと診断された人のうち10年後に生きている人の割合(10年生存率)が、日本人全体の10年後に生存している人の割合と比べてどれくらい低いかを表したものです。すべてのがんの10年相対生存率が58.2%でした。部位ごとにみると生存率90%以上のがんは甲状腺がん(90.9%)、生存率30%未満のがんは食道がん(29.7%)、胆のう・胆道がん(19.7%)、肝がん(15.3%)、膵がん(4.9%)で部位により大きな差があります。以前からがん生存率は、がんの治療による効果を示す指標で、がん診療評価などで重要な数値の一つで、がんの診療評価には5年相対生存率のデータが使われています。これは、がんは診断から5年間再発しなければ、その後に再発する可能性が低くなり、そのがんは治癒したと判断されることが多いためです。

しかし、今回の集計で、一部のがんでは治療から5年以内に再発が見られなくても治癒とは見なせないことが裏付けられました。5年相対生存率と10年相対生存率を比較すると、胃がん(5年相対生存率70.9%→10年相対生存率69.0%)、大腸がん(72.1%→69.8%)などでは、ほぼ横ばいです。
一方、乳がん(88.7%→80.4%)、肝がん(32.2%→15.3%)は5年を過ぎても生存率が下がり続ける。今回、10年相対生存率を算出したことで、5年以降も生存率が下がり続ける乳がんや肝がんなどでは、5年目以降も検査を繰り返すといった十分なフォローアップが必要であることが分かりました。

 

喉頭がんは予防できるがん

喉頭がんは予防できるがんここ数年間に、声が“商売道具”である歌手や落語家が、のどのがんと診断されて治療を受け、声を失ったり、治療の甲斐なく亡くなったり、といったニュースがありました。
つい最近では、歌手で音楽プロデューサーのつんくさんが、喉頭がんの治療で声帯を摘出したことを近畿大学の入学式で公表し、話題になりました。

一般にのどのがんというと、喉頭がんまたは咽頭がんを指します。それらのうち、声を失う危険性が特に高いのは喉頭がんで、声帯がある部分(声門)にがんが見つかった人々です。喉頭のがんは、声帯部分に生じる声門がん、それより上にできる声門上がん、声門より下にできる声門下がんの3つに分類されます。喉頭がんの約3分の2を占める声門がんは、早くから声枯れを引き起こすため、声門がん患者の約7割は早期がんの段階で診断されます。
声門上がんでは進行するまで声は変化しませんが、異物感や食べ物を飲み込んだときの痛みなどの症状は現れます。声門下がんはかなり進行するまで無症状であるため、早期発見は容易ではありませんが、喉頭がんに占める割合は1~2%とわずかです。喉頭がん患者の90%以上が喫煙者です。
男性患者が多い理由の一つは、その喫煙率の高さにあると考えられています。飲酒も喉頭がんになるリスクを上昇させます。継続的な喫煙と飲酒が相乗的に働いて、特に声門がんを発生しやすくさせると考えられています。
 喉頭がんのほとんどは予防できます。まだタバコと縁のない子供たちに、喫煙を開始しないことの大切さを教えてあげてください。
 

2016-06-02 17:55:09

2016年5月

春眠暁を覚えず

春眠暁を覚えず 「春眠暁を覚えず、処処啼鳥を聞く、夜来風雨の音、花落つること知る多少」。
 この詩は、中国の唐の時代の詩人・孟 浩然(もう こうねん)によって詠われたもので、「春の夜は気候もよく心地よいので、夜明けも知らず鳥のさえずりが聞こえる。昨晩は嵐の吹く音がしたが、おそらく花がたくさん散ったことだろう」と訳されます。春は気候が良く寝やすいということもありますが、また日照時間が長くなり始めていることもあり、同じ睡眠時間でも、目覚める頃にはすっかり明るくなっているということを意味しているのです。つまり、昼寝ではなく夜の睡眠について詠った詩です。春になると皮膚の表面血流量が増え、交感神経系が活発になり、日中の活動量が増えます。その結果、疲労感やだるさが出やすく、夜はもちろん、昼間も強い眠気に襲われることが増えるようです。

 それでは、正しく日々の睡眠をキープするにはどうすればよいか。それは、規則正しい睡眠生活を送ることです。人の体には体内時計というものがあり、一定のリズムに合わせて生活をすると、体はそれに合わせて順調に動いてくれるようになります。前日の就寝が遅くなっても、朝はいつもと同じ時間に起床するのが正しい睡眠のとり方です。

 不眠には「寝つきが悪い」「夜中に目がさめる」「早朝に目覚める」「眠りが浅く、目覚めがすっきりしない」という4つの主症状があります。人は年をとると自然に睡眠時間が短くなり、眠りも浅くなりやすい。それにもかかわらず、若いころと同様に、「睡眠不足対策」という発想で対応すると「むしろ不眠が悪化しやすい」例えば、眠りが浅くて目覚めが悪いと感じたとき、しっかり寝ようと思って早く床につくという対策だ。眠気は、脳の中の「体内時計」が制御しており、毎日ほぼ同じ時刻になると強まる。だから、いきなり早く寝ようと思っても無理です。体に必要な睡眠時間は年齢とともに短くなる。個人差もあるが50代で6.5時間程度、60代以降は6時間で十分。8時間睡眠が理想と言われることも多いが8時間眠ってスッキリできるのは若者だけです。

 

睡眠薬とアルコール

睡眠薬とアルコール 眠れないときには睡眠薬を飲むのもおすすめですが、無いと眠れなくなるなどの「依存性が心配」という人もいるだろう。依存性が問題になるのは大量に服用の場合。1日1錠程度なら大丈夫です。長期間飲むと認知症のリスクが高まるという報告もあるがはっきりしたことは不明です。逆に不眠がアルツハイマー病のリスクを上げるとの研究もあります。必要な時は飲み、不要になったらやめるのがよい。日本で処方される睡眠薬の7割近くを占めるのが、ベンゾジアゼピン系と呼ぶタイプです。脳神経の活動全体を抑える神経伝達物質「GABA」の働きを促し、眠りに導くGABA受容体作動薬の一種です。約50年の使用実績があり、10種類以上が使われています。このタイプは処方されることが多い薬ですが、服用後にふらついて転倒し、骨折したり、認知機能の低下をもたらしたりすることがあります。特に高齢者は注意を要します。ベンゾジアゼピン系に次いで多いのが非ベンゾジアゼピン系です。やはりGABA受容体作動薬の一種で、筋弛緩(しかん)など睡眠以外に影響が出ないよう改善した薬です。一方、作用の仕組みが異なる薬として注目されているのは体内時計のリズムを整えるメラトニン受容体作動薬と、目を覚まさせる神経伝達物質「オレキシン」の分泌を減らすオレキシン受容体拮抗薬の2つがあります。寝つきが悪くても昼間、元気に散歩などができ、昼寝もせずに済むようなら不眠症とは違うかもしれない。

 薬代わりにアルコールを飲む人もいるが、眠りを浅くし、中途覚醒が増えます。睡眠薬の代わりにはなりません。厚生労働省が「節度ある適度な飲酒」という指標を設定しています。それによると「1日あたり純アルコールに換算して約20グラム程度(日本酒1合)」が節度ある飲酒の目安となるという。晩酌を「たまに」やる程度なら、たとえ就寝時間に近くてもさほどの心配はいりません。「節度ある適度な」アルコールであれば睡眠前半の深い睡眠(徐波睡眠)を増加させ、ぐっすり感をもたらすこともあります。

 ただし、睡眠の後半になるとアルコールの血中濃度が急激に低下する「リバウンド」のせいで、早朝覚醒をしてしまうことも少なくありません。平均的な大人の場合、1時間に7gのアルコールを代謝できます。日本酒1合であれば3時間で消失する計算です。就寝前まで飲んでいると深夜にアルコールが体から引けて催眠効果が消失するだけではなく覚醒してしまいます。アルコールはデキの悪い睡眠薬と言える。アルコールが睡眠に及ぼす影響には大きな個人差があります。日々寝酒でも快適睡眠という幸運な人もいる。ご自身の飲酒と睡眠の関係を見つめ直して、今後の晩酌のあり方に生かしてください。
 

2016-05-30 18:42:00

2016年4月

既にスギ花粉の飛散ピークを越えて小康状態ですが、
最近はヒノキ花粉が飛散し始めています。
4月上旬にはヒノキ花粉の飛散ピークを迎える可能性があります。ご注意ください。

せき喘息にNO検査を

せき喘息にNO検査を 風邪を引いた後、ずっと咳が続いている、電話中になぜか咳き込む、明け方、咳が出て目が覚める…。そんな症状に心当たりのある人は「ぜんそく」か「咳ぜんそく」かもしれない。咳はこれらの病気の代表的な症状で、2カ月以上続く慢性の咳の約7割を占めるという報告も寄せられている。ただ、紛らわしい病気もある。鼻水がのどに流れ落ちる『後鼻漏(こうびろう)』が咳を誘発することも。これはアレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎で起こりやすい。また逆流性食道炎でも胃酸が刺激となって咳が出る。咳ぜんそくと間違われやすい。
 では、ぜんそくと咳ぜんそくはどう違うのか。咳ぜんそくは、ぜんそくの前段階。症状は咳だけで、ぜんそくのような息苦しさはない。ただし、放っておくと5~10年で3人に1人がぜんそくに移行する。ぜんそくの場合は、呼吸時にゼーゼーヒューヒューという喘鳴(ぜんめい)が起こるのが特徴的だ。
咳ぜんそくもぜんそくも、症状が出る原因は同じ。空気の通り道である気道が炎症のために狭くなっている。咳ぜんそくの場合、狭窄は軽度だが、気道の粘膜に好酸球(白血球の一種)が少し増えていて、炎症が起こっている。患者数はいずれも増加中で、この30年間で約3倍に増えています。女性に多く、全体の3~4割は大人になってから発症します。なりやすい人は花粉症などのアレルギーがある、子どものころにぜんそくだったという人に多い。発症の引き金は、ダニなどのアレルゲン、風邪、気温や気圧の変動、精神的ストレスなどが代表的。
 ほかに、月経時にぜんそくがひどくなることもあります。女性ホルモンの関係も指摘されているが、詳しい仕組みは分かっていない。また消炎鎮痛薬のアスピリンの服用で症状が出ることもある。また。肥満の女性はぜんそくを発症しやすいし、重症化もしやすい。肥満度が上がるほどリスクが高くなる。理由は大きく2つ。肥満によって肺が押し上げられ、肺活量自体が低下するため、そして、脂肪細胞からぜんそくを悪化させる生理活性物質が分泌されるからだという。もともとアレルギー体質で、年とともに太ってきた…という女性は特に要注意です。
 ぜんそくの検査でよく行われるのが肺機能検査です。スパイロメーターという機器で、息を思い切り吐いて呼吸機能を調べる。ただし、咳ぜんそくの場合はこの検査では異常が出ないので、呼気中の一酸化窒素濃度(NO)を調べる新しい検査法が有効。もちろん、ぜんそくの診断にも使われる。このぜんそく・咳ぜんそくの新しい検査法として注目されている呼気NO(一酸化窒素)検査は、気道に炎症細胞の好酸球が増えると、呼気中のNO濃度が上がる。これを測ることで気道の炎症程度が分かる。フーと息を吹き込むだけの簡単な検査で、数分で終わります。2013年から保険適用に。検査は3割負担で720円です。
 この検査で初めてぜんそくと診断され、夜よく寝れるようになった方もいられます。
  

「酒は百薬の長」を否定する解析結果

「酒は百薬の長」を否定する解析結果 これまでの研究では飲酒のさまざまな健康効果が示唆されてきましたが、今回、適量のアルコールが寿命を延ばすという見解に疑問を呈する研究結果が新たに示されました。
 オーストラリア国立薬物研究所のTanya Chikritzhs氏らによると、87件の研究をレビューした結果、全く飲酒をしない人に比べて、適量の飲酒をする人に生存期間の面で利益は認められなかったという。病気による禁酒を考慮していない研究を除外したところ、適量の飲酒による寿命への利益は認められなかったという。また、飲酒する人のなかで最も結果が良好であったのは、実は“時折(10日前後につき1杯未満)”酒を飲む人でした。中高年者の少量から中等量の飲酒は、良好な健康状態であることの指標であって、原因ではない可能性が明らかになってきている。
 アルコールを楽しむのはよいが、酒を薬のように考えるのは間違っており、過剰に摂取すれば依存症や有害な影響があることを考えると、ほとんどの人にとっては、健康のためには飲酒量は少ないほどよい。他の研究ではヒトや動物の実験で、少量の飲酒(特にワイン)がアテローム性動脈硬化症や冠動脈疾患のリスク低減と関連することが示されている。一方、実験でアルコールの有益な効果が示されていることを認めるが、飲酒をすれば乳がんなどの一部の疾患リスクが上昇し、効果が相殺される可能性もあることにも注意が必要である。
 休肝日を設けてお酒は楽しみましょう。
  

2016-04-12 11:08:23

2016年3月

5分で判明、ぜんそく最新検査…呼気NO(一酸化窒素)検査ができるようになりました。

ぜんそく 風邪の後、咳(せき)が止まらない。息をするとゼーゼー、ヒューヒュー音がして苦しい…。 こんな症状に悩まされていないだろうか。ぜんそくや咳ぜんそくは女性に多く、大人になってから発症する人もいる。最新の検査方法では、ぜんそくかどうか5分程度で診断できるようになった。軽症でも炎症をコントロールする薬を適宜使うのが鉄則です。
 ぜんそくの検査で必ず行われるのが肺機能検査です。スパイロメーターという機器で、息を思い切り吐いて呼吸機能を調べる。ただし、咳ぜんそくの場合はこの検査では異常が出ないので、呼気中の一酸化窒素濃度を調べる新しい検査法が有効。もちろん、ぜんそくの診断にも使われます。
 治療は薬物療法が基本。気道の炎症を毎日コントロールして発症予防する吸入ステロイド薬。咳ぜんそくを含め、軽症の人も使うべき。副作用を心配して嫌がる人が多いが、吸入薬は局所に作用するのでのみ薬のような心配は不要。妊娠中でも安心して使えます。ぜんそくは妊娠出産で悪化しがちだが、妊婦が発作を起こすと胎児も低酸素状態になるので危険です。また発作時だけ使う気管支拡張薬は、速効性があるので発作が治まったように感じるが、気管支の炎症自体は続いているため、また発作を起こします。ぜんそく治療の主役はあくまでステロイド薬です。
 では季節の変わり目など、年に数回程度発作が起こるような軽症の場合はどうしたらいいか。
症状が出始めたら、あるいは出そうな段階で吸入ステロイド薬を使うといい。
症状が消えても気道の炎症は続いているので、少なくとも2~3週間は毎日続けてください。
 
■最新検査は息を吹き込むだけ、5分で結果■
ぜんそく・咳ぜんそくの新しい検査法として注目されているのが、呼気NO(一酸化窒素)検査だ。
気道に炎症細胞の好酸球が増えると、呼気中のNO濃度が上がる。これを測ることで気道の炎症程度が分かる。
フーと息を吹き込むだけ。簡単な検査で、数分で終わる。2013年から保険適用に。検査は3割負担で720円。
  

めまい患者の増加…ストレスと高齢化

めまい めまいは先進国に多い病気で、原因としてよく言われるのは、現代社会における過度の「ストレス」です。絶えず変化する複雑な社会構造の中で競争を余儀なくされ、ストレスも増え、めまいも増えているのだと考えられます。 もうひとつの原因としては高齢化が挙げられます。加齢により動脈硬化が進み、脳循環や神経機能、筋・骨格系運動機能も衰えてきます。それによってふらついたり、めまいを起こしたりするのですが、これを「異常」ととるのか「加齢による自然現象」ととるのかは難しいところです。いずれにしても高齢化が進めば、めまいを訴える人が増えてくるのは事実です。人間の平衡感覚、つまりバランスを感じる感覚には大きく3つあって、一番大きい役割を果たすのが内耳にある「前庭(三半規管と耳石器)覚」、次に「視覚」、それから、関節や筋肉、靱帯、腱の動きによって生じる感覚である、「体性(深部)感覚」があります。
 通常、これらの3つの感覚からの平衡情報は脳に入って統合されるのですが、その組み立てがミスマッチだった場合にバランス調節機能が乱れます。このバランス調節機能の乱れを脊髄とか脳幹や小脳レベルで感じると「身体のよろめき(倒れそう)」になるのですが、それを大脳で感じると「めまい(目が回るようなくらくらとした感覚、物が揺れ動いて見える)」になります。めまいは自分が動いていないのに周りが動いているとか、自分の中が動いているように感じます。医師が患者さんの話を聞く時にポイントになるのは、
 ①めまいの持続時間
 ②めまいが起こった時の姿勢、頭の位置などの状況
 ③耳鳴りや難聴、耳が詰まる感じ、手足のしびれ、頭痛など、めまいに伴う他の症状
 ④めまいが起こった時に意識を失ったかどうか
 などです。
 めまいで医療機関を受診する時は、このような点を整理して行かれるとよいでしょう。ただし、めまいに伴って激しい頭痛や意識障害、半身のしびれや麻痺などがある場合は、脳血管障害の可能性が高いので、できるだけ早く救急病院などを受診してください。
 めまいの治療は、その原因となった病気に応じて進められますが、一般にめまい発作、吐き気、嘔吐などを抑える急性期の治療と、めまいの原因を治す間欠期の治療に分かれます。 
めまいの患者さんに共通してすすめられる日常生活上の注意点は、
 ①睡眠と休息を十分にとること
 ②ストレスを避ける工夫、適度の運動や趣味などによる気分転換
 ③禁煙   などです。
 とくに、メニエール病などの患者さんは几帳面、律儀で、仕事を完璧に仕上げたり、人々の賞賛を得たい気持ちが強い人が多くみられます。仕事を他の人にまかせたり、多少の不完全な点は容認するなど、少しスローなライフスタイルに転換することも、めまいを克服するうえで大切なポイントです。
 

2016-03-02 12:54:38

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