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2018年10月

2018年10月

AIが「診断」する時代に

 

 2016年、米グーグルの人工知能(AI)「アルファ碁」が韓国の世界トップ級棋士を下し、世界を驚かせました。
 AIの進歩はがん医療でも広がり始めています。コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)などの画像データをもとに、がんなどを自動検知するシステムが開発されつつあります。AIを使って皮膚がんを瞬時に判別するシステムを開発されました。大量の皮膚病の写真をAIに読み込ませ、「ディープラーニング(深層学習)」という手法で特徴を学ばせた結果、9割前後の正答率を実現したといいます。深層学習とはコンピューターに大量の情報を読み込ませて、学習させる技術です。
 16年から胃がん検診を胃カメラで受けることができるようになったこともあり、内視鏡医が不足しています。それとともに内視鏡検査で胃がんなどの病気を自動判別する技術の実用化がすすんでいます。AIによる自動診断は医師の負担を減らし、病変の見落としも防ぎます。今度さらに増えていくビッグデータが自動診断の精度も比例して高めていくのです。
 AIの医療への応用は急速に進み、医師のかなりの仕事が肩代わりされるようになります。患者の心を支えられる医、技術力のある医師のみが生き残るかもしれません。
 さて最近、ウエアラブルデバイス(ウエアラブル端末とも呼ぶ)を用いてユーザーの睡眠状態を評価できるようになってきました。ウエアラブルデバイスとは、腕、腰、首など身体に取り付けることができる(ウエアラブル)機器のことである。最もシンプルなものは、内蔵している加速度センサーで手首や腰の動きを秒~分単位で計測し活動量や消費エネルギーを表示する、いわゆる高性能の万歩計です。さらに、リストバンド型であれば脈拍や体温など、メガネ型では脳波、眼球やまぶたの動き、頭部の揺れなどが同時に測定できる。
 ウエアラブルデバイスは、いわゆるIoT(モノのインターネット)で活躍が期待されています。IoTについては既にご存じの方も多いだろうが、日常生活で用いる種々のデバイスをネットワーク上で相互接続して、各デバイスの内蔵センサーから収集したデータを有機的に活用することをさす。テレビのCMで「帰宅前にスマホを使って自宅のエアコンをつけておく」などの利用法をご覧になったことがあるだろう。
 睡眠判定のできるウエアラブルデバイスの多くもBluetoothなどの無線通信によってスマホやパソコンにデータを送ることができ、これらのデータを解析することで、ユーザーの日々の睡眠状態を客観的に評価できる。睡眠だけではなく、刻々と変わる自律神経(交感神経、副交感神経)、注意力や集中度、体のバランス(平衡機能)などのさまざまな心身機能の日内変動も可視化できる。ところが、当初は興味津々で眺めていた人も、1週間もすれば新味がなくなりチェックしなくなる。「飽きてしまう」ユーザーが多い。特に快眠できている人であればなおさらだ。睡眠で困っている人の場合でも、適切なコーチングが戻されなければやはり止めてしまう。
 AIへの期待から再びこの分野が活性化してきました。その背景にはである。例えば睡眠の場合、微細な体動を常時モニターし、その解析から寝ているか起きているかを分単位で推定する。仕事に集中している時、リラックスしている時、疲れている時、酒を飲んでいる時、さまざまなシチュエーションでの生体情報がAIによって統合され、判定され、コーチングに反映される。もちろんスマホのカレンダー機能からその日のスケジュールは筒抜けである。どこでどんな酒を飲んでいるかも位置情報やキャッシュレスでの支払いデータからすべての行動が監視されてしまうのである。
映画「ターミネーター」が現実になるのではないかと本気で心配になってきます。  

2018-10-05 09:55:00

2018年

 
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