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2015年6月

がん検診で「異常なし」の落とし穴 一度の徹底検査より、毎年の受診を

がん検診で「異常なし」の落とし穴 一度の徹底検査より、毎年の受診をがん検診を1度受けて「異常なし」の判定が出ると、ほとんどの人は安心してしまい、 その後ずっと「大丈夫」だと思って放ってしまいます。ところが数年後、何かのきっかけでがんが発見され、かなり進行していたというケースがあります。がんはわずか1~2年の間に、発病して進行し、場合によっては治癒が難しい状況に陥る厄介な疾患です。つまり、がん検診を1度だけ受けても不十分で、定期的に受けることが欠かせないのです。

まれにがんが「存在するものの発見できなかった」というケースもあります。一例を挙げると、大腸がんの検診でよく行われている「便潜血反応検査」は、必ずしも万能だとは言い切れません。現状では、がんが「陽性」であるにもかかわらず、そのうちの13%程度は「陰性」と判定されるのです。 こうしたことを防ぐためにも、毎年、がん検診を受ける。そうすれば、がんが進行性のものであったとしても、手遅れになるような事態を防ぐ可能性が高められるのです。まずは第一に、罹患率が高いがん「大腸がん」「肺がん」「胃がん」、さらに女性であれば、「乳がん」「子宮がん」も加える。これらの検査については優先して受診しましょう。自治体が実施しているがん検診を利用すれば、費用を抑えて定期的に受診できるメリットもあります。 多くの人にとって、がん検診は決して進んで受けたくなるようなものではありません。「受けるのが面倒」「時間がない」「費用がかかる」、そして「検査の結果を知るのが怖い」、そんな気持ちになってしまうのは無理もないことです。ですが、今受けなければ後々に悔やむことになることも少なくありません。がんになったときに、当人に最も精神的なダメージを与えるのが、「どうしてあの時、検診を受けなかったのだろうか」との後悔の念です。そして、すべての気持ちが後ろ向きになってしまうことです。こうなると治る可能性が高いがんですら、低くなってしまうこともある。男性なら40歳から、女性であれば30代後半からが、がん検診を受け始めたらよいでしょう。自分の周りのことを考えて、年に1回、がん検診を受けることをお勧めします。
  

本格焼酎に、血管を詰まらせる原因となる「血栓」を溶解する効果

本格焼酎に、血管を詰まらせる原因となる「血栓」を溶解する効果 高血圧、脂質異常症といった生活習慣病は、日々酒を飲む左党にとって、非常に気になるもの。アルコールは中性脂肪を増加させるとされ、高血圧との関連も指摘されています。加齢につれ、血管も老化するのと同時に、血液にも変化がみられるようになる。いわゆる“血液ドロドロ”と呼ばれる状態で、この原因には脂質や糖質に偏った食生活、定期的な運動の不足、ストレス過多などが挙げられる。左党の場合、食生活に関しては、おつまみも要注意となります。さまざまなお酒の中で焼酎と泡盛に血栓の溶解に関わる酵素の分泌、活性を促す効果があることが実験でわかりました。『酒を飲まない人』と『本格焼酎』『泡盛』を飲んだ人で比べると、血栓の溶解に関わる酵素は、実に倍近くになっていました。この酵素活性を促すのに最適だとされる量は、純アルコールに換算して1日に30ml程度、本格焼酎で言えば、120ml程度ということがわかっています。本格焼酎にはHDL(善玉コレステロール)を増やす効果もある。HDLはLDL(悪玉コレステロール)を血管壁でとらえて肝臓へ運ぶ役割を担うことで、心筋梗塞や動脈硬化のリスクを下げます。加えて本格焼酎は糖質もゼロ。肥満を気にする人にとって、これほど最適なアルコール飲料といえます。あくまでも少量での効果であることを忘れずに。

ダイエット飲料で糖尿病リスクが高まる  人工甘味料の“謎”

ダイエット飲料で糖尿病リスクが高まる  人工甘味料の“謎” 減量や血糖値をコントロールするために、カロリーゼロの人工甘味料を利用されている方は多いでしょう。人工甘味料を利用して糖分やカロリーの摂取量を調整しているはずなのに、思うように減量できない、血糖値コントロールができないという悩みを抱えている人は、世界中にたくさんいるのです。米国テキサス大学の研究者らは、2009年に、6,814人の成人を対象に、8年間の大規模な追跡調査を実施。ダイエット炭酸飲料毎日を飲んだ人の36%にメタボリック症候群のリスクがあること、67%に2型糖尿病のリスクがあることを報告しました。日本からも、2013年、富山県の工場で働く2,037人の男性(平均年齢46.2歳)を7年間追跡調査した結果が報告され、ダイエット炭酸飲料を週に1本以上飲む男性は、めったに飲まない男性に比べ、2型糖尿病を発症するリスクが1.7倍になったとしています。疫学調査では、発症に至る詳しいメカニズムがわかっていません。そこで現在、多くの科学者がこの謎解きに挑戦しています。一番古い人工甘味料のサッカリンが誕生してから、約135年。アスパルテームが日本で、食品添加物として指定されたのが、今から約30年前です。砂糖は、紀元前8000~1500年、南太平洋の島々の人たちは、砂糖の原料となるサトウキビを生産していたようです。それに比べると、人工甘味料の歴史は浅く、私たち人間の体のシステムにとっては新しい化学物質です。今後の研究で、さらにその影響が明らかになることと期待します。