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2023年11月

1日10分体を動かす時間を増やす「+10(プラス・テン)

運動はがんを予防します。ウオーキングなどの活発な運動を週に5日以上行っている人は、ほとんど運動しない人に比べ、がんの発症リスクが2割も減ることが、大規模な調査から明らかになっています。
国民健康・栄養調査と複数の疫学研究を基に解析したところ、日本人の死亡リスクの危険因子として、「運動不足(身体不活動)」は、喫煙、高血圧に次ぐ第3位となった。運動不足になると、心筋梗塞や脳梗塞、動脈硬化などの「循環器疾患」がふえます。
運動を続けるために参考になるのが、厚生労働省が提唱する「+10(プラス・テン)」です。プラス・テンとは、「今より10分多く体を動かそう」という厚生労働省が提唱するメッセージです。10分多く体を動かすだけで、健康寿命を延ばせるという。
家事や通勤・通学なども含め、体を動かす時間をさらに10分プラスし、18〜64歳は「1日60分」、65歳以上は「1日40分」を目標とする。そして、その中には、筋トレやスポーツが含まれるとなお効果的です。
このプラス・テンによって「死亡リスクを28%」「生活習慣病発症を36%」「がん発症を32%」「ロコモ・認知症の発症を88%」低下させることが可能という試算がある。さらに、プラス・テンを1年間継続すると、体重を1.5〜2.0kg減らせる効果が期待できるという。
いきなりハードな運動を始めると、膝や足首、腰などを痛めてしまうので、1日10分の軽い運動でいいから続けましょう。膝など下肢に痛みがある人は、プールでの水中歩行や、自転車運動などであれば、体重の負荷が下半身にかかりすぎないので取り組みやすい。また、痛みのある部位やその周辺を中心にストレッチや筋トレを行うことで、痛みの改善も期待できます。膝が痛くても、できる範囲で動かしていると、痛みが早く改善したり、筋トレによって膝関節の周囲の筋肉を鍛えることで、関節にかかる負担を減らしたりすることができます。
運動はがんを積極的に防ぐために最も有効な手段です。さらに運動には不安や抑うつの軽減効果が期待できます。加齢による体の変化のタイプに合わせた運動をすることをお勧めします。
健康によいエクササイズは多くすればよいというのではなく筋トレによるがん予防の効果は週30分がもっとも高く、週130分を超えるとマイナスになることが分かっています。世界保健機関(WHO)や米国のガイドラインでは1日30分、週5日以上の運動を推奨しています。ジョギングもペースや時間に対し激しいとのの人は逆に死亡率が上がることが分かっています。何事も適度に無理せず行いましょう。
運動が忙しくてなかなか始められない、続かない。そんな人に薦めたいのが「HIIT(ヒット)」。1日4分×週3回でも大きな効果が得られるトレーニング法です。HIITとは高強度の運動と休憩を短い間隔で交互に繰り返すトレーニング。例えば運動20秒と休憩10秒を8セット、計4分。スクワット、バーピーやプランクプッシュアップ、マウンテンクライマーなどを組み合わせて高速で行います。
バーピーは立位から腕立て伏せの体勢をとり、再び立ち上がってジャンプする運動、マウンテンクライマーは腕立て伏せの体勢で片足を交互に胸に近づける運動だ。器具もジム通いも不要。思い立ったらすぐ部屋で行える。軽く息が弾む程度の『ゆるHIIT』でも健康増進効果が十分得られることがわかっています。それぞれの体力に応じて『自分なりのきつさ』を味わえばとのことです。
HIITは脳の活性化と認知機能向上にも役立つそうです。「HIIT」については各自で調べてみてください。YouTubeの動画もありますので参考に。