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2012年8月

夏場は脳梗塞に注意 水分補給、無理ない節電

夏場は脳梗塞に注意 水分補給、無理ない節電

連日暑さが続き、汗をかきやすい夏本番となった。脱水状態になると脳梗塞が起きる可能性が高くなります。この夏は節電の意識からクーラーを控える人も増えるとみられ小まめな水分補給と、体調に無理のない節電をする必要があります。まずは基本情報から。水分は人体の約60%を占め血液やリンパ液の主成分として体内で栄養や酸素を運ぶ大切な役目を持つ。体内の水分が体重の2~3%分失われると脱水状態となって喉が渇いて体が注意警報を発し、5~6%を超すと深刻な状態になる。熱中症になったり、血液がドロドロになり脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性が高くなったりする。体重70キログラムの人なら4リットル程度の水分の喪失が命取りになることもある。脳にダメージが及ぶ脳卒中のうち、脳の血管が破れて出血する脳出血などは血圧の上昇が激しくなる冬場の発生が多いが、血管が詰まる脳梗塞は夏場の方が起きやすい。これは発汗などで体内の水分が不足し、どろどろの状態になった血液が詰まりやすくなるからです。就寝中などの夜間には血圧が下がるため、血流が滞り、危険が増加します。水分不足の危険性は飲酒によっても生じます。アルコールには尿の排出を促す作用があるため水分の排出が多くなり、酒を飲み過ぎると脱水状態になることもあるのです。寝る前には大量の飲酒は避け、コップ1杯の水を飲むようにするとよいでしょう。平均的な日本人が1日に必要な水分量は2.5リットル。食事に含まれる水分などで約1.5リットル摂取できるため、飲料からは通常1日1リットル程度が必要。より汗をかく夏には1日1.5~2リットルを飲料から摂取したい。次に理想的な飲料の取り方はちびりちびりと、こまめにたくさんの回数飲むことです。こまめに飲めば体内の水分量が安定し、代謝も活発になるという。30分から1時間ごとにコップ半分を飲み、起床時や毎食時、入浴や就寝の前に1杯を飲むと良いという。飲み物はミネラルウオーターやお茶、アイスコーヒー(無糖)などが良い。お茶やコーヒーにはカフェインが含まれるが「健康に害を及ぼす量ではない」。ジュース類は糖分が多いため適さない。こうしたことを踏まえて、それぞれの場面に応じて適切に水分をとりましょう。次にこのコーヒーについての話題です。

コーヒーの有効性

コーヒーの有効性

緑茶は、女性の胃がんや進行前立腺がんのリスクを下げる可能性があり、特に女性は、血液内のカテキンの濃度が高いほど胃がんを予防するといわれます。しかし、すべてのがんを緑茶が防いでくれるわけではありません。一方、コーヒーは、肝臓がん、膵臓(すいぞう)がん、大腸がん、子宮体がんといった緑茶が効果を示さないがんを予防する可能性があります。たとえば男性の場合、コーヒーを1日3杯以上飲む人は、膵臓がんにかかるリスクが4割も下がるというデータがあります。肝臓がんは、もっと顕著な効果が報告されており、コーヒーをほぼ毎日飲む人は、男女とも肝臓がんのリスクが約半分に減少しています。特に、1日の摂取量が増えるほど発生率が低下し、1日5杯以上飲む人の肝臓がんの発生率は、4分の1まで低下していました。肝臓がんの9割以上は、B型かC型のウイルス性肝炎が原因で発症します。コーヒーは炎症をやわらげる作用があり、肝炎の進行が抑えられ、肝臓がんを予防しているのではないかというコーヒーの有効性は定説になりつつあります。さらに、コーヒーは膵臓がんや子宮体がん、大腸がんなど、糖尿病、肥満、運動不足がリスクとなるがんを予防することも分かっています。コーヒーは運動のように糖の消費を促す作用があり、血糖値を下げる「インスリン」を大量に分泌する必要がなくなります。インスリンは、これらのタイプのがんを増殖させることも知られています。コーヒーは、がん予防にも糖尿病の予防にも有効となる可能性があるのです。ただし、コーヒーの取りすぎは不眠症や胃潰瘍の原因となるほか、膀胱(ぼうこう)がんを増やす可能性もあります。何ごとも、ほどほどが肝心ということです。