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2019年11月

減塩は高血圧の基本

 

高血圧の人は国内に4300万人もいるといわれ、50代以上の男性では
5割近くが該当します。では、高血圧の対策として、具体的に何から始めるべきなのでしょうか。まず実践してほしいのは減塩です。一般に、血圧を下げるために「生活習慣」の改善が大事なことはよく知られています。「減塩」「運動」「減量」などが代表的な対策となります。その中でも一番に減塩は、効果が高く、効果が出るのも早いのです。運動をしても、翌日すぐに効果が見えるわけではありません。減塩の場合は、1週間もあれば血圧は下がってきます。
日本人が1日に摂取する塩分量は、男性は8g未満、女性は7g未満が理想とされ、高血圧の場合はさらに少ない6g未満が推奨されています。しかし、現状は、男性10.8g、女性9.2gと、目標には遠い。
ほとんどの日本人は、塩分のとりすぎです。減塩に取り組むなら、「朝食がお勧め」だそうです。なぜなら、朝は、血圧を上げるホルモン「アルドステロン」が多く分泌され、塩分が腎臓で再吸収されるのを促す働きがあります。朝食で多量の塩分を摂取すれば、体内の塩分が昼も夜も保持されてしまいます。朝食で塩分を抑えると、降圧効果を高めることができます。減塩で目に見えて血圧が下がると継続したくなるものです。

がん検診を受けましょう

1年間にがんと診断される日本人は101万人に上り、38万人近い人がこの病気で命を落としています。がんは死因のトップで、全体の3割弱を占めています。死亡数は85年の2倍にもなっています。
がん死亡が増えている最大の理由は高齢化です。がんは遺伝子の老化といえる病気ですから、年齢とともに増えていきます。年代別では、男性は10~44歳は自殺が死因のトップですが、それ以外のほとんどの年代では、がんが死因の1位を占めます。女性でも、自殺がトップの15~34歳を除くほとんどの年代で、がんが死因の1位です。
がんが死因に占める割合は、20代では1割前後で、その後、年齢とともに高くなっていきます。男性では65~69歳がピークで、この年代では、がん死亡は死因全体の半分弱を占めます。女性では55~59歳がピークで、死亡の6割近くが、がんによるものです。
女性の方が若い年代にピークが来る理由は、乳がんは40代後半、子宮頸(けい)がんは30代に最も多いからです。
がんで死亡する割合は、男性では70代以降、女性では65歳以降は低下していき、100歳以上になると1割にもなりません。心臓病、肺炎、脳卒中、老衰といった、がん以外の病気が原因で死亡する割合が高くなるからです。

がんによる死亡数は年齢とともに増え続けるのは確かですが、がんが死因となる割合は65~70歳からは減り続け、他の病気で死ぬ確率が高まってくるというわけです。
死因としてがんは、中年から70歳前後までの年代で比率が高いのです。がんは働き盛りで家計を支える患者を襲います。もちろん、家族にも大きなダメージになります。
こうした悲劇を避けるには、がんにならない生活習慣を心がけ、運悪くがんになった場合でも、早期発見で完治させることが大事です。

しかし予防できるがんがあります。若い女性に増えている子宮頸がんです。対策を強化しなければ今後50年間で4400万人以上が子宮頸(けい)がんになるとする推計結果をオーストラリア・ニューサウスウェールズ大などのチームが発表しました。一方、ワクチン接種と検診の実施率を上げることで、今世紀中にほとんどの国で撲滅することが可能という。

子宮頸がんは、ウイルス感染が原因で発症する病気で、人口増加や高齢化に伴って世界的に患者数が増えると考えられている。世界保健機関(WHO)はワクチン接種や検診などの対策強化を各国に求めています。日本では2013年に子宮頸がんワクチンが原則無料の定期接種となった。だが体調不良を訴える例が相次ぎ、厚生労働省は積極的な接種の呼び掛けを中止したため、接種率は低迷しています。世界をみれば子宮頸がんの予防接種は100カ国以上で実施されている。なかにはワクチンの徹底でがん撲滅を目指す国もある。このままだと、日本だけが取り残されてしまいます。がんにならないためワクチンを受けましょう。