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2010年10月

10月1日よりインフル予防接種開始 新型と季節性混合ワクチン

10月1日よりインフル予防接種開始 新型と季節性混合ワクチン

今シーズンのインフルエンザの予防接種が1日、スタートしました。今年使われるのは昨年から今年にかけて流行した新型インフルエンザと、季節性のA香港型、B型の計3種類を混ぜたワクチンです。最大約5300万回分と見込まれる需要に対し、5800万回分以上が供給できる見通しで供給量は十分あるようです。昨シーズンの新型ワクチンのように、接種を受ける人の優先順位は付けません。接種費用は自治体ごとに違いますが、津市では各医療機関統一で、生活保護受給者や低所得者らが無料▽高齢者(65歳以上、60歳以上で心臓などに機能障害がある人ら)は1,200円▽それ以外の人は1回目が3,600円、2回目が2,550円。国立感染症研究所によると、全国の定点医療機関から報告されるインフルエンザ患者は依然、流行入りの指標よりもかなり低い水準。ただ、夏の間も学校などで集団発生は散発し、新型やA香港型のウイルスも検出されています。四日市市は30日、市立水沢小の2年生(1組、児童31人)が季節性インフルエンザの集団感染のため、同日から10月1日まで学年閉鎖にしたと発表した。担当課は「季節性の集団感染は例年、11、12月が最も多く、こんな早い時期の感染は珍しい」と話している。市教委によると、2年生31人のうち、7人が38度以上の発熱やせき、鼻水などの症状を訴え、5人(男子3人、女子2人)が欠席したため、校医と相談し、学年閉鎖を決めたという。欠席した5人は簡易検査の結果、「A型」と診断された。
さらに1人の検体を県保健環境研究所で詳しく検査したところ、「A香港型」だった。

昨季は夏場以降、新型が大流行した半面、高齢者が感染しやすい季節性(A香港、Aソ連)は全く見られず、今年は季節性のインフルエンザが流行する可能性が大きい。流行期は、今季は予測できず、春先になる可能性もある。しかし、ワクチンの効果は半年あるとされ、春先にも効果は持続しているので、10月に接種をしておく方がよいと思います。海外に行く予定の人は早めに接種しておいて下さい。インフルエンザ予防接種に心臓発作を予防する効果があり、早い時期に接種するほど効果が高いとする英国の研究報告があります。ただし、ワクチンを受けた人の心臓発作が19%減少したわけではない。インフルエンザ感染が、冠動脈壁のプラーク(動脈硬化で起こる血管病変)の破綻を来す引き金となり心臓発作の原因となること、また感染は体内の炎症レベルを上昇させ、心臓発作の起こりやすい状況をつくることから、予防接種はこれらを防御する有益性が指摘されている。心疾患のある人や心血管障害のリスクの高い人のインフルエンザ予防接種を強く勧めます。

グルコサミンおよびコンドロイチンのサプリメントは有効か

グルコサミンおよびコンドロイチンのサプリメントは有効か

股関節や膝の変形性関節症の痛みを緩和する目的で多くの人がグルコサミンおよびコンドロイチンのサプリメント(健康補助食品)を利用しているが、このようなサプリメントに治癒効果があるとのエビデンス(科学的証拠)は認められないことが、大規模研究の新たな分析によって示され、英国医師会誌「BMJ」オンライン版に掲載された。
これまでにもいくつか今回と同様の報告がされており、研究を率いたスイス、ベルン大学社会・予防医学研究所のPeter Juni博士は「評価した2つのサプリメントのいずれも、患者の疼痛緩和という点で、臨床的に意義のある有益性は認められなかった」と述べている。

この10年間、医師によるグルコサミン、コンドロイチンの処方や、世界中で何百万人という人が市販薬(OTC)としてこれらサプリメントを購入しており、2008年の世界でのグルコサミンサプリメントの売り上げはほぼ20億ドル(約1,700億円)に達し、2003年より60%増加している。
今回の研究では、3,800人強の膝または股関節の関節炎患者を対象とした10件の無作為化臨床試験の結果を分析。いずれの試験もサプリメント使用者群と非使用の対照群を比較したものであり、グルコサミン、コンドロイチンのいずれかまたは両方を使用する患者の疼痛レベルの変化をプラセボ(偽薬)との比較や互いの比較により検討したものであった。

全データの検討の結果、コンドロイチンおよびグルコサミンには、関節痛または関節腔狭小化に臨床的に意義のある効果はないことが判明した。
ただし、もし患者がすでにこのようなサプリメントを使用しており、実際に効果を感じている場合には(疾患の自然経過やプラセボ効果によるものである可能性が高いが)、有害であるとのエビデンスはないことから、積極的に使用を止める理由はないと述べている。他の学者も、このようなサプリメントが役立っていると報告している患者がいることを認めており、使用しても(費用がかかる以外に)害はないだろうとする一方で、サプリメントの製造元による表示内容については、大規模研究でその有効性が認められない限り、見直して精査する必要があると指摘している。
現時点では有効性を認める研究は存在しないのでくれぐれも過信しないで下さい。バランスのとれた食生活が何より重要です。